3.フレンド申請
【 エネミー「神速鯱」が去りました 】
「危なかったあ……ありがとうっ! ええっと、「みっちぇる」さん?」
「エトト、急にメッセージしちゃってごめんね。だけど声を出すとオルカに捕捉されちゃうから」
「えっ、じゃあわたしメッチャあいつに自分をアピールしてたってこと?」
「……ントネ、そうなるね」
モグラの巣穴っていうには広い空間だなあ。氷の地面をドーム状に削って、シェルターを作った感じかな。
「これって、みっちぇるさんが作ったの?」
「ソソソ。モグラパワーでねっ」
「すごいね。わたしシオン。アニピトはさっき始めたばっかりで、全然わからないんだ」
「アリャリャ、そうなんだ。じゃあチュートリアルもまだかな?」
「えっ、チュートリアルあるの?」
「アレレ? お知らせに出てこなかった?」
「えーっとね、ログインしたら【ゴッドオルカと遭遇しました】って感じのメッセージが来て――」
「アララ。うん。そっか。大変だったね。このエリアだと、オルカのせいで稀に起こるんだよね」
みっちぇるさん曰く、ゲーム開始のエリアには危険なエネミーが居ない場所が選択されるのだが、神速鯱の回遊速度が馬鹿速いせいで、事故が起こることがあるそうだ。
安全圏に転送したと思ったら、安全圏外から爆速で飛んできたオルカの索敵範囲に触れて食われるという。
「酷くない!?」
「ネネネ。酷いよねぇ。オルカのせいで本来自動で発生するチュートリアルも途中で止まるんだよね。しかもリスポーンしてもチュートリアル再開しないからなお酷い」
「じゃあチュートリアル出来ないってこと!?」
「ウウン。メニュー画面からチュートリアルはいつでもできるよ」
【 チュートリアルを開きます 】
【 どの項目を選択しますか 】
◇移動:歩く、走る、特殊行動
◇道具:道具を見つける、拾う、収納する、使用する
◇食事:食べ物を見つける、収得する、食事する
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「あっ、ごめんせっかく色々教えてくれるのに、ひとりで見ちゃってて」
「ウウン、大丈夫だよ気にせず見てて」
「悪いよ。本当はお礼したいくらいなのに……わたしなにも持ってない」
「ネネネ。それならさ、あたしとフレンドになって」
【 プレイヤー「みっちぇる」よりフレンド申請が届きました 】
「いいの?」
「モチモチ!」
・はい
いいえ
【 プレイヤー「みっちぇる」とフレンドになりました 】
【 フレンドのステータスは一部確認可能です 】
分類 ◇ モグラ:アズマモグラ
生息域 ◇ 氷中、地中、地上
食性 ◇ 氷食性
サイズ ◇ 小
パワーとかのステータスは見れないんだ。
それから、サイズ? なんだろうこれ。自分のも確認できるのかな。
「ネネネ。シオンちゃん、これからよろしく――」
ズガーンッ!
「――ネッ!?」
ヌッ!
天井が壊れたと思ったら、なんかでっかいのが来たんだけど!?
「んなんだぁ? ちっちぇアニマルだなぁ……そうだな、憂さ晴らしとさせてもらうか」
シロクマだ。どでかいシロクマが出て来た。




