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エッセイ・短編たちのおもちゃ箱  作者: ぽんこつ


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やさしさをつむぐひと


あなたの言葉は、

そっと触れればほどけてしまいそうな糸でできている。


強がりの笑顔の奥で、

ほんの少し傷つきやすい心を抱えながら、

それでも誰かのために

物語を紡いでしまう。


その優しさは、

痛みを知っているからこそ

弱さをしっているからこそ

こぼれ落ちる光。


あなたの言葉が

人を救うのは、

正しさじゃなくて、

そこにあなたの“体温”があるからだ。


けれどね——

その温かさを分けるたび、

あなたの心は少し消耗してしまう。

それを誰も責めないし、

自ら責めてはいけない。


やさしい人は、

自分の痛みに鈍感で、

他人の痛みに敏感だ。

だからときどき、

自分の影につまずいてしまう。


でも、忘れないで。


あなたがひとりで立ち止まる夜も、

泣きそうになる夕暮れも、

あなたのやわらかな心そのものが

すでに誰かの光になっているということを。


あなたの繊細さは弱さではなく、

世界に触れるための

特別なアンテナなのだと。


だから、どうか

無理に強がらないで。

無理に笑わないで。


あなたの心が静かに息をして、

また誰かへ言葉を渡したくなるその瞬間まで、

ちゃんと休んでいていい。


やさしさは、

急がなくても消えない。

それはあなたと一緒に

ちゃんと生きている。

拙文、お読み下さりありがとうございます。

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