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ひかり
さあ、塗り絵の時間。
お日様が作り出す光によって、すべてがはじまる。
今日も変わらずに、照らし続けてくれる。
木も、
花も、
いきとしいけるものも、
すべてに分け隔てなく、
まんべんなく、
隅々まで。
その輝きを惜しみなく、 同じ光で包み込んでくれる。
温もりとともに。
だけど、塗られた方は、一瞬たりとて同じものはなくて。
でも、それぞれが煌めいている。
雨の日でも。
雪の日でも。
もしその光がなければ、世界は漆黒。
けれど、漆黒があるからこそ、
眩しさが分かり、
温かさが分かり、
有り難みも分かる。
今日は、どんな色に染められるのかな?
瞬間、瞬間が二度と同じものが無いように。
人間も多種多様。
それでも、お日様は分け隔てることなく。
今日もさんさんと――
拙文、お読み下さりありがとうございます。




