表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました  作者: 結城芙由奈@コミカライズ連載中


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/56

第41話 悩み相談

「ええええっ!? な、何それ!?」


店内にドナの大きな声が響き渡る。


「あ、あの! オーナー、ここはお店です。あまり大きな声は……」


「あ、ごめんなさい。でもほら、安心して? 丁度今は、お客さんが引けた時間だから」


確かに店内にいるのはドナとソフィアの2人きり。だが……。


「オーナー、いつお客様がいらっしゃるか分からないので、あまり興奮はしないで下さい」


「そうね、分かったわ。だけど……」


ドナは一瞬考え込むと、堰を切ったかの如くまくしたてた。


「一体どういうことなの? それってもしかして新婚初日から別居婚をしているわけ? それじゃ、初夜はどうなったの? あ……でも別居婚だから無理よね? おまけに新婚旅行だって行ってないし……どうして行かないのかしら? アダムさんは、はっきり言って大金持ちよ? それこそ世界一周だって夢では無いと思うわ。ひょっとしてアダムさんはケチなのかしら? だけど話を聞く限り、そうとは思えないし」


「あ、あの! オーナー! 声が大きいですよ!」


ソフィアは先程から恥ずかしくてたまらなかった。何しろドナが「初夜」だの、アダムはケチなのかなどと大きな声で話しているからだ。


その後もドナの勢いは止まらず、ソフィアは宥めるのに必死になるのだった——



****


それから数時間後――


「はぁ~……それにしても凄い話を聞いてしまったわ」


ドナが肩で息をする。


「すみません……驚かせてしまいましたよね?」


ソフィアは伏し目がちに謝った。


「何を言っているの? むしろどうしてもっと早く相談してくれなかったの? 私は一度結婚に失敗しているから、適切なアドバイスをしてあげられるのに」


何処かむくれた様子のドナ。


「オーナーを心配させたくなかったのです。それに……アダムさんと知り合うきっかけになったのはこのお店ですし……」


「だから遠慮して相談出来なかったと言うのね? 全く……馬鹿ね、ソフィアったら」


「オーナー……」


今迄胸に秘めていた悩みを全て打ち明けたソフィアの目にジワリと涙が浮かぶ。

ドナはソフィアの頭を撫でた。彼女はソフィアよりも10歳以上年が離れているので、2人はまるで姉妹のような関係になっていたのだ。


「でも、やはりそれは問題ね」


「問題……でしょうか?」


「ええ、そうよ。第一、夫婦なのに別居婚て何? アダムさんが住んでいる家だって知らないのよね? これはもう、直接問い詰めるしか無いわね」


「え!? と、問い詰めるって……だ、誰が誰にですか……?」


オドオドしながら尋ねるソフィア。


「勿論、貴女がアダムさんによ! 大体夫婦がベッドルームを別々にするだけで、お互いの仲が冷めると言われているのよ? それが、あろうことか別居婚!? それこそあり得ない事態よ。元はと言えば、私と前の夫も性格の不一致で離婚してしまったけれど……このままでは離婚になりかねないわよ!?」


「ええ! そ、そんな離婚なんて……!」


別居婚であろうと、やはりソフィアはアダムのことが好きだったのだ。


「そうよ、それを回避する為にも夫婦間の話が必要なの。勇気を出しなさい、ソフィア。私はいつだって貴女の味方よ?」


ドナはソフィアの瞳を覗き込む。


「わ、分かりました。オーナー……今夜、アダムさんに問い詰めます!」


「そうこなくちゃ!」


パチンと指を鳴らすドナ。


こうしてドナに勇気づけられたソフィアは意気込んで帰宅した。


これから自分の身に何が起こるか、知りもせずに——


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ