九十五日目
太陽暦934年 8月8日 雷雨
ゼノン=クロック 16歳
はてさてなて、今日は結局、魔竜討伐を行うことはなかった。
まあ、理由は簡単で情報が足りないというのと、天候が悪すぎたというところである。
魔竜の外見について、足は四本、背中には二対の巨大な翼を持った赤い竜であった。大きさは大熊なんて比較にならない程大きく、足だけでも小さな民家ぐらいの大きさがあった。
普段は獣のように四本脚で歩き、獲物を見るや否やその翼で空気を掴み一瞬にして加速。人の眼は緩急に弱いのか、俺はあの巨体を一瞬にして見失ってしまった。サーシャでもあの加速は恐ろしいようで、
「あの速度で突進されたら、受け止めきれないかもしれない。」
と評した。何で、この妖精は正面から受け止める前提なのだろうか。
「まあ、あの位のデカさなら、俺達二人で抑えられるだろうから問題無さそうだな。」
ステゴさんとトプスさんは共に竜の因子を持っており、竜体になれるのだそう。いざとなれば大怪獣バトルでも始めて逃げる時間を確保してくれると豪語してくれている。心強いがいざということが起きないことを祈るばかりである。
また、バーリングのペアであるルークさんは城壁をその場に創造することができる魔法を使うことができ、
「数分なら俺でも止められるでしょう」
と言っていた。
援軍として来たのはフェルファーとガンタスであった。
バーリングのペアであるフェルファーが絵本から首無し人形を呼び出して、試しに魔竜と戦わせてみていたのだが、咆哮で吹き飛ばされたり尻尾で一蹴されていた。特殊能力は今のところなさそうなので、物理攻撃と咆哮に気を付ければ良さそうである。
取り敢えず、新人の俺、バーリング、フェルファーについては陽動、囮として出ることになった。まず、流星という緊急脱出手段を持っている俺がメインで、それをバーリングの大量の矢とフェルファーによる絵本産の兵士達でサポート、隙を見て一気にサーシャ、ステゴさん、トプスさん、ヨーキーさんが突入。ルークさんは万が一、魔竜が逃げそうになったときに逃走経路を封鎖する役割である。その他のガンタスとオーデットさんは万が一に備えて、少し離れた場所から戦いを俯瞰するとのこと。
まあ、作戦も決まったし、明日は死なないように頑張るとしよう。
―――――――――――
所持金:189431スター、15246マニー
身分証:冒険者証(赤)、騎士章
武器等:偽装剣(カフェリアから貰った)、俺の愛剣(ハルル産)、笛、鉄製のブーメラン、鈎爪付のワイヤー
装備等:魔法の眼鏡、魔法のカラーコンタクト、魔法のローブ
所持品:開かずの小瓶、火打石、干し肉、薬草、水筒、方位磁針、救急用具、羽ペン、鉄板等の焼肉セット、焼き肉のタレ、魔術基礎(悪魔式)、奪光石、魔術式連絡紙、龍鱗
―――――――――――




