表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者日記  作者: かざむき
ハルル編
9/392

九日目

太陽暦934年 5月14日 晴れ ゼノン=クロック 16歳


 今日俺は依頼ではなく、ウックスさんに稽古を付けて貰った。

 理由はスキルアップとか親交を深めるとかいろいろあるのだが、一番はランク3試験に向けてだ。ランク2に昇格もしてないのに気が早いかもと思うかも知れないが実際はそうではない。

 昇格試験についてはランク2になれば自由に受けれるようになるのだ。ランク2以上は完全実力主義の世界。上がった瞬間に受けて自分の実力をわからされて大人しくなる新米冒険者は多いとのこと。

 俺はそうならないようにランク5のウックスさんに稽古を付けて貰ったのだ。


 試験の方法は極めて簡単。ギルマスとのタイマンである。勝つ必要はないが一定の実力を示せないと昇格は出来ない。

 魔獣とかと戦わせないのかだって? それは昔事故があったので廃止になったそうだ。戦力のはずが、関係ないところで死んでしまっては意味がないからな。

 何より、昔は知らないが、冒険者は魔族や魔獣以外にも盗賊やお尋ね者とことを構えることが多い。対人戦を経験したことのない冒険者も多いらしいのでそういう面を鍛える方針もあるとかないとか。


 ウックスさんの稽古に話を戻そう。

 流石にいつも通りの大斧を使われるとこちらが両断されてしまうので、ギルドから貸して貰った修練用の武器を使って教えて貰った。

 戦闘のスタイルこそ違うが、相手のどこを見るのか、重心、体重移動による効率的なアタックの仕方などが大いに参考になった。

 感想をいうなら、とても疲れたし、しんどく苦しくあったが、それ以上にいろいろなものを学べて満足といったところだろう。


 稽古の後、屋台で食事を奢ってもらった。

 ご飯を食べながらもいろいろな知識を教えられて、もっといろいろと呼吸法とか魔道具の用法とか学ぶべきことが多いことを知らされた。

 魔道具なんて高級品、一生手が届かないとかと思っていたと言ったところ、お前は魔王を倒すんじゃなかったのかと笑われた。確かにそうだったと俺もつられて笑ってしまった。


 最後、別れ際にウックスさんは俺に「焦れば命を落とすが、焦らなければ時間はない。」と言った。


 俺はそこの言葉を聞いて、迷いが一つ断ち切れた。


 俺は月末までに冒険を始めること決めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ