八十二日目
太陽暦934年 7月26日 曇り
ゼノン=クロック 16歳
はてさてなて、今日は面白い発見があった。
なんと魔術が成功しました。やったね!
まあ、狙った通りのやり方でできたという訳ではないんだけどね。今日もうまく行かないなとか思って久しぶりに笛でも吹いてたわけ。で、そのときに急に周りあった物がが動いた訳。周囲の状態から見て、俺を中心に渦を描いたように風が吹いたようだった。
室内で風が吹くなんてこと普通は在り得ないと思って、何回か笛を吹いて試してみたんだよ。で、少し魔力を込めて笛を吹いてみたんだ。すると次は炎がポンっと現れた。一瞬で消えたけど。
魔術書を開いて調べてみると案の定、音楽と魔術の関係が示されている項目があった。どうやら、音程や込める魔力の量やタイミング、息遣いによって細かく発揮される効果が異なるとのこと。
ルールに関してはざっくりと分かったが、かなり熟練した演奏能力が必要な事もよく分かった。そして、魔術が使えたことでざっくりとではあるが、魔術に対しての理解力は上がった気がする。まあ、言語化が不可能なこともよく理解できたけどね。
なんて言ったら良いんだろうか、二次元空間や三次元空間で、四次元空間や五次元空間をうまく表せない感じ、みたいな? まあ、俺には四次元も五次元も分からないんだけど。もし違ってたら、嫌だし先に謝っとこう。
出鱈目言ってすいませんでした!
うん。これで良いだろう。
で、話を魔術に戻して、笛とかを使わないやつに関してはまだ出来ていない。これはまだまだ課題になってきそうだ。で、魔力操作についてなんだが、これは一気に精度が上がった確実に上がっただろう。ワイヤーでちょっと試してみたのだが、前回よりも思った通りに動かせることができた。
やっぱり、偶然でも魔術で自分の魔力の流れをしっかり実感するのは重要なんだなと思った。
あと、同期の奴らの大半に俺が時々笛を吹いていることがバレた。と言うことで、「鉄板」であった俺の渾名に「笛吹き」が追加された。まあ、呼ぶやつも限られているし特に気にする必要はないだろう。
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所持金:39549スター、15246マニー
身分証:冒険者証(赤)、騎士章
武器等:偽装剣(カフェリアから貰った)、俺の愛剣(ハルル産)、笛、鉄製のブーメラン、鈎爪付のワイヤー
装備等:魔法の眼鏡、魔法のカラーコンタクト、魔法のローブ
所持品:開かずの小瓶、火打石、干し肉、薬草、水筒、方位磁針、救急用具、羽ペン、鉄板等の焼肉セット、焼き肉のタレ、魔術基礎(悪魔式)、奪光石、魔術式連絡紙
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