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勇者日記  作者: かざむき
妖精の国編

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六十四日目

太陽暦934年 7月8日 雷雨 ゼノン=クロック 16歳 所持金104350スター、15246マニー


 今日は昨日、カフェリアから貰った剣を振ってみた。感想としては、軽いような重いような良く分からない感触だった。多分だが、俺が今まで使っていた剣よりも重いのだろうが、不定期に周囲の魔力を取り込んで身体を強化した結果、そのときは軽く感じたのだろう。


「はっはっは、剣に振り回されてるな。でも制御できるようになったら、結構強力だと思うぜ。」


 今日はレイにいつも異常にボコられた。剣のお陰で身体能力自体は上がったのだろうが、それを制御できるまで地盤がないのだろう。取り敢えず、慣れるしかなさそうだ。


 あとは、妖精騎士になるということでいつも以上に座学の難易度が上がった。

 妖精の常識や感性。それは一部人間とはかけ離れたものであり、今までは軽くしかやってこなかったが、歴史的、そして生体的な部分も交えつつ詳しく教えられた。


 まあ、実際に生活していけば何とかなるだろうと希望的観測を抱いていることは言うまでもない。

 それにしても、歴史はとても面白かった。

 中でも千年以上前にあったとされる「大戦」というのには心が躍った。


 発端不明、首謀者不明等々、未だにいろいろと分かっていないことが多いのだが、大戦直前に冒険者という制度が広まったり、魔獣の出現量が急増していたなどの考察できることがたくさんある。

 多くの魔剣や聖剣、聖槍など伝説の武器が当時の物であることがわかっており、中二心がくすぐられる。人間の個の力のアベレージは古代の方が圧倒的に高かったと言われているので一体どれだけの規模の戦いだったのか気になるところだ。


 何で妖精の話で人間の大戦の話をしているんだって?

 それはその大戦が人間だけの物じゃなかったからだ。その大戦には悪魔や天使、吸血鬼や魔王を生み出した者、白獣や鬼もいたという。勿論その中には妖精もいて、この国を建国した妖精の中にはその大戦に参戦していた者もいたという。


 そう言えば、大戦期の前と後で大きく変わったものがあるらしい。


「大戦期の前と後では航海技術が一気に飛躍したと言われています。現在行われている星見による座標や方向把握は戦後まもなく作られたものだと言われています。」


 まあ、もしかしたら、大戦で資料とかが燃え尽きたのかもしれないし、もしかしたらまったく違う技術があったのかもしれないとか思った。


 古代兵器とか古代文明とかってロマンあるよね。

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