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勇者日記  作者: かざむき
魔物の国編
611/612

五百八十七日目

太陽暦935年 12月12日(金) ?

ケル 935歳


 やあ,ケル学長さ.

 議会が忙しそうだったので少し日記を拝借させてもらった.

 おや,僕の歳に驚いているのかい? 確かに子供みたいな姿をしているが,これでも太陽暦元年から生きているのさ.勿論人間ではない.魔術生命体ということは前に言っていなかったかい?

 悪魔に作られた傀儡.だから,僕が無条件で人類のために戦うとは思わないことだね.僕が動くことはあまりない.そこだけは先に言っておこう.今後の事も考えてね.


 まあ,今回に関しては例外だ.上司達が出張ってきているのでね.いやはや,ただの遺跡探索と思っていたのが大きくなったものさ.学長としてフィールドワークは何度もやってきたが,ここまで楽しくなったのは初めてさ.


 さて,今日の出来事を記録しようか.

 と言っても,昨日とあまり変わらない.ゼノンは議会に,ハクとフェリン殿は決戦の場所を製作中だ.槍兵の旦那はグリシラやファルル達を含む者達の鍛錬.僕の弟子たちもその中に含まれている.

 僕は特に何もしていない.ただ待って力をためるだけ.下手に動いて力を消費するのはもったいないのでね.大規模魔術式でも編もうかとも考えたが,それは既に進めてくれている人達が居る.僕が出張る必要はない.


 そういえば,この世界に植物を発生させることができた.魔力をエネルギーとする種を少し再設計して埋めてみたところうまく行ったよ.ただ,その植生がかなり狂暴でね,食虫植物ならぬ食魔植物.魔喰の竜樹ほどではないが,魔力ある物を無差別に取り込もうとする.これは繁殖させてはいけないね.

 まあ,多少は使いようがあるから瞬間的に成長する状態を施した種をいくつか作って持っている.必要であれば僕に声を掛けてくれ.



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