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勇者日記  作者: かざむき
魔物の国編
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五百七十三日目

太陽暦935年 11月28日(金) ?

カト 数える文化がないものでな


 よお、悪魔のカトだ。

 お前さんが忙しそうだったので代わりに書いてやっているところだ。

 まあ、それは建前でお前の過去が気になったからちょっと盗んできたってところだ。日記を盗むなとは言われていないからな。

 オーデットやドラグ、オルクテスと言った奴らはかなり強いな。特にドラグと言う奴はかなりのものだろう。オーデットも千年程度の土台なのに、そのドラグやオルクテスと並んでいるのは凄まじい。将来性でいうのならばライグーンが注目株だな。同じ槍使いとして技量を試したい。


 さて、日記らしく行こうか。

 今日は一部の魔物たちが数を集めて王城へと攻め入った。恐らく、よくわからない新参の者が王になったことに納得いかなかったのだろう。

 俺が出ようかとも思ったが、お前には静止させられた。代わりに戦ったのは魔物たちの兵士。あくまでも国の出来事は国の力で解決しておきたいといったところか。


 法律は今までの物をそのまま適応。人間としてはかなり甘いところがあり少し心配であったが、問題なくそこは処理していた。人間も役を羽織ればその通りに動くものだな。

 俺としてはいつも通り、ファルルの稽古を付けつつ、グリシラの魔術の稽古をした。ファルルは正直、戦闘において才能はない。あくまで天武のという説明が付くが。精々一般魔族やそれより少し強いぐらいが関の山だろう。だが、あの眼は良い。ギミックを解く能力を磨けばかなりの人材になるだろう。

 グリシラの魔力線は人間の中ではかなり良い。魔族の中に混じってもその中でも優秀と位置づけられる程度には。鍛えがいがある。数か月だろうが、グンと強くしてやるつもりだ。



―――――――――――

武器:魔槍ルゴーリオ

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