五百六十一日目
太陽暦935年 11月16日(日) ?
ゼノン・クロック 17歳
はてさてなて、結果から言おう。
勝利である。フェリンさんが城全体を炎で覆うことでルートを限定。あとはハクが蹂躙する。それだけだった。故に俺の出る幕はなかった。
「外敵がいない世界というのも考えものだね。」
ハクはそう言葉をこぼした。
恐らく、自分1人で蹂躙できてしまうこの世界の弱さを嘆いていたのだろう。天敵のいない閉鎖世界で悠々自適に暮らしていた生物が外来の生物に蹂躙されるという例は孤島などではよく聞く話だ。
最後の一とは強力な種であるが、それと同時に振るいに掛けられ滅びてしまった者達の後継である。最後の一であるハクにも思うところがあるのだろう。
というか、完全に俺達ってここの魔物たちにとってはぽっと出の侵略者だよな。憤慨するのもよくわかるというか俺ならすぐに特攻してる。
カフェリア:君だけならまだしも、白獣様達は強すぎた。まあ、そっちの方がいい方向に働きやすいんだけど。
どういうことだ?
カフェリア:認識の話さ。同じ人間や魔物を恨んでも天災を恨む人は少ないだろう? 事実、妖精の国において王龍カラルハテムを恨むものは少ない。
なるほど。で、俺達が挑むのはハクを尺度として持ち出しても天災と言えるレベルの相手なんだよな。
カフェリア:現状だと、そうなるね。
これもう、王位を俺がとったあと現世にとんずらした方が良いんじゃない?
カフェリア:それはあまりよろしくないんだよな。現世には魔王という器がある。もし君が現世に戻ったことで呪いが外に漏れたら、どうなると思う?
現世にいる魔王という器に太古の魔王が降臨すると。
カフェリア:そうなる、・・・。いや、待て。どうだろうか。
ん? 何かあったのか。
カフェリア:ああ、なるほど。そういうことか。呪いが活性化した理由がわかったよ。
え? なんだなんだ?
カフェリア:噂程度だけど、先日魔王が自我を得たとの情報が入った。つまり、器が器として機能しなくなったんだ。
だから、こっちで呪いが活性化したと。
カフェリア:そう考えられるね。
でも、呪いってそんな柔軟な動きできるのか?
カフェリア:まずこの呪いはそのデカさが半端ないからね。元からそういう設計だった可能性はある。あとは呪いは理論ではなくて感情だ。その動きは生物に近い。
だからこそこんな動きができると。まあ、仮説だからあってるか知らないけど。
カフェリア:それもそうだね。とりあえず、今はここで決着がつくように足掻いてみよう。それでも無理なら現世に戻るしかない。
そうだな。
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所持金:99525マニー、98760ゴールド
貯金額:901700マニー、84913スター
身分証:冒険者証(緑)、騎士章、迷宮探索許可証
武器等:魔法の剣(雷撃、重量変化)、丘の剣、笛、鉄製のブーメラン、鈎爪付のワイヤー
装備等:ヤーピリオンの腕輪(魔力貯蔵)、竜麟製のペンダント(身体操作)、夜火華の指輪
所持品:開かずの小瓶、黒晶玉、羽ペン、魔術基礎(悪魔式)、奪光石、魔法の眼鏡、魔術式連絡紙、大学合格通知書、釣り道具、簡易折り畳みテント、勉強会での集合写真、邪龍の鱗(エリエスの邪龍)
魔法等:流星の魔法、静止の魔眼、幻破りの魔眼
仲間:ミーリャ、ルウォ(キンジオオカミ)
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