四十五日目
太陽暦934年 6月19日 曇り ゼノン=クロック 16歳
今日、ついに俺は町についた。
ライグーンが一切の迷いなく導いてくれたのであっという間についた。案内人の存在って大きいよなって思った。
この町は南の町と呼ばれている。名の通り南にあるから南の町らしい。
「この妖精の国は大きな島の上にあってだな、大きな町は東西南北で四つ、その中央には王都がある。それ以外の場所は森だったり砂漠だったり平原だったりと様々だ。まあ、真ん中に王都、周りに四つの町があると覚えてくれりゃあ結構だ。」
とライグーンは教えてくれた。今抜けてきたのは南の森のほんの端っこらしい。とても大きな島のようだ。
「南の町は比較的多様性のある町だ。いろんな種類の妖精がいるし、治安もそれほど悪くはない。領主様が優秀なんだな。」
取り敢えず、暮らしやすい町のようで商売も自由にできるらしい。ライグーンに相談に乗って貰った結果、俺が日銭を稼ぐためには森で獣を狩ってそれを料理屋さんとかに売るのが、確実とのこと。「商才はないんだろ?」と言われて、そうだねとしか言い返せないのは悲しかった。
取り敢えず、町に入ってみるとその活気はお祭りのある日のハルル島の様だった。
魔法を使って派手に大道芸をしている妖精。屋台から漂ってくるおいしそうな肉の焼けた匂い。町の中心の方では不定期に祝砲が放たれてもいた。
「流石にこれが日常とは思わないでくれよ兄弟。南の町の妖精は陽気だが、ここまで毎日どんちゃんできるような贅沢はできねえよ。今日は祭りだ。何の祭りかは既にだれも知らないがな。」
どうやら、このお祭りの意義は既に誰も知らないらしい。遠い昔からやっているので取り敢えず続けているという感じらしいが、妖精は楽しいことが好きなので喜んで続けているとのこと。
ライグーンにいろいろご飯を奢って貰った。恩返しと言って、結構高そうな物も奢ってくれた。とってもうまかったです。
あと、明日からは狩りをして日銭を稼がないといけないなと思いました。




