三十八日目
妖精の国編、開始!!
太陽暦934年 6月12日 濃霧 ゼノン=クロック 16歳
目が覚めると、そこは深い霧の中だった。
日の光はほとんど霧に遮られており、時刻を確認することはできなかった。
周囲を少し手探りで探索してみたが、木はまばらにあり、依然として森の中の様だった。
霧が晴れるのを待っても良かったのだが、冒険心をくすぐられたので適当に進んでみることにした。
遭難確定行動。後先考えてない馬鹿だと思ったそこのあなた。
おめでとうございます。大正解でございます。
俺は現在、遭難しております。
まあ、一応理由がなかったわけではない。俺が起きた時、俺の隣にいたノーフェスの姿はなく、テントも跡形もなかった。待つのもいいが、俺の本能は動けと言っていたのでそれに従ったって感じだ。
霧は晴れる様子はない。というかどんどん濃くなっている気すらする。一応、木に目印を付けて進んできているが、この濃霧の中であ意味がないだろう。
かすかに届いていた日の光も少しずつ少なくなっている。日も沈み始めているのだろう。
火は起こした。食料は二、三日程度は持つだろう。水はこの霧からとればなんとかなる。怖いのが、睡眠中に猛獣に襲われることだが、まあそこは運ゲーということで。
流星で霧を抜けるのも考えたが、制御をまともにできない今ではただの自殺行為だろう。取り敢えず、今日は早く寝て明日に備えよう。




