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勇者日記  作者: かざむき
ハルル編
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二日目

太陽暦934年 5月7日 晴れ ゼノン=クロック 16歳


 今日は初心者向けとして出されていた薬草採集の依頼を受けた。

 依頼元はギルド。初心者が事故であっさり死んでしまっては困るのだろうということで出されているものであった。

 あと、ランク0の初心者軍団はランク1に上がるまでは先輩冒険者とかの監督のもと依頼をこなさないといけないらしい。採集系と退治討伐系どちらも一回以上で計三回こなすとランク1になって自由に活動ができるのだとか。


 参加人数は俺と同じ初心者が十数人。そして、引率としてギルマスがいた。

 ギルマスは一見普通の人のような風貌であったが、その身のこなしや軽々と山を登っていく姿から、何とも言えないベテラン感がひしひしと伝わってきた。

 歳は四十代後半らしいのだが、ランクはまさかの7。一挙手一投足に無駄がなく,機会があれば師事できないかなと思った。


 ランクは4以降、一つ違うだけで天と地ほどの力の差があるらしい。4より上に上がれない人が多いのはそのためだとか。

 ついでに言っておくと魔王はランク9が数十人いても足りないらしい。更にいうとランク9に到達したと認められた最後の人はもう百年以上前のこと。

 うん、人類オワタだね。でも魔王が直々に動いたことは無いらしいし、配下の魔族は人の軍隊で何とかなってるから、なんやかんやで大丈夫なのかな?


 ギルマスは道中、ためになる豆知識や魔物の危険さなどを話していたが、参加している人達の大多数は正直、ひやかしで言ってるくらいだろうといった感じで軽く聞き流しているような印象を受けた。


 薬草採集は意外とすんなり終わったのだが、帰り道でちょっとしたトラブルがあった。

 イノシシの魔獣が現れたのだ。しかも、間が悪いことに丁度ギルマスが目を放したスキに。


 普通のイノシシなんかとは桁違いに強いわけ。結構でかい木も、鉄柵とかも紙みたいに破ってきてさ、ほんとに焦ったよ。

 何とか抑えている間にギルマスが来てくれたから助かってたけど、もし居なかったら、死んでたかも知んねえ。

 ついでに言っておくと、魔獣は単騎で倒す場合、最低でもランク4相当の実力がないと討伐は難しいとか。


 それを抑えてた初心者の俺凄くない?

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