表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/17

前編 【C./なにも変哲のない無いしおり】 【R/コミカル系Vチューバーたなそやこ】

5話目です。


あのダンジョンに二週間いたと思ったら帰ってきたら一日も経っていなかった。

どう考えてもおかしいが、今は気にしないでおこうと思う。

そして今日は土曜日だ。

私は朝から起きて着替える。

いつもの黒いパーカーとジーンズではなく、白いシャツに紺色のジャケットを羽織り、下には薄手のカーディガンを着ている。

バトルスーツは、洗濯機に入れて汚れが落ちたのでそのままタンスにしまいそしてスマホを見ると通知があった。

それはチャットアプリからのもので、相手は友達だった。


《おはようございます! 》 《今大丈夫ですか?》 私は返信する。

《はい、大丈夫。どうかしたか? 》

するとすぐに返事が来る。

《実はですね……昨日、彼氏ができたんです!! 》

その文面を見て少しだけ胸の奥がちくりとした気がしたが気づかないフリをする。

《そうなんだね! 良かったじゃない!はっははは……!!》

《それでですね……相談に乗って欲しいことがあるんですよ〜》

《もちろんいいよ!なんでも言ってください! 》

相談とは一体なんだろうと思っていると次の文章が表示される。

《ありがとうございます!では早速ですけど明日って空いてますかね? 》 明日は特になにもないが、どうせろくなことは、無いだろう。だが断る理由もない。


《うん、特に予定はないかな》 《そうですか!ならよかったです!じゃあ明日の午後1時に駅前に集合ということでよろしいでしょうか!? 》

まぁ別にいっかと思いながら了承した。

《了解だよー》 それからしばらくして、暇なのでポイントガチャわ引いてみたのだが、SR以上が出なかった。


【C./なにも変哲のない無いしおり】

本限定挟んだ所からなにかでます。使い捨て。


【R/コミカル系Vチューバーたなそやこ】

たなそやこ猫耳、尻尾型セット付き、ゴスロリドレスセット付き寄生します。仲良くなれば外せるようになる。


【バッシブ】レーザークロー、全域センサー、跳躍、電脳支配、

【アクティブ】電脳移動、雷光切り裂き、ライトリング。ウインドミル


女神製のアイテム、どうせこれもろくでもないだろうと思いつつ開けてみるとそこには……。


たなそやこのガチャをあけると《可愛い猫耳としっぽ(黒)》 と《ゴスロリドレス》これを見た瞬間、私の中で何かが崩れ落ちたような音が聞こえてきた。

そして説明をろくに見てなかったことに後で公開することになる。

そしてその後、部屋中を探したがそれらしいものは見つからなかったのであった。


後しおりなのだが、妹調べてみると言って持っていった。

ぐっと我慢して、猫耳としっぽを付けてみる、止める所がなかったが、ポコッと頭におさまると自由に耳と尻尾自由に動くのだ、ドレスを着て鏡の前でくるりと回る。…………これはこれでアリかもしれない。

私はしばらく自分の姿に見惚れていた。


日曜の友達との彼氏とのご対面を果たし。

とある理由で頭に帽子をかぶっていた。

ピンポーン♪ 付けたまま突然インターホンが鳴る方を見る。

誰だろうと出ようとするとまた鳴る。まるで誰かが来たことを知らせるように何度も押される。私は嫌々ながらも玄関を開けるとそこに居たのは、私のよく知る人物だった。

ドアを思いっきり閉める。しかしそれを阻止せんばかりに強く尻尾を掴まれる、仕方ないので諦めて扉を開くと、

彼女はこちらを見るなり目を輝かせて言う。

その手にはしっかりとしっぽを持っていた。

私はため息をつく。


すると彼女は、嬉しそうにしながら、 満面の笑みを浮かべて。

とても可愛らしく微笑んで、 そして彼女はこう告げる。

最高の笑顔で。

心の底から楽しげにして、 幸せに満ちた瞳で。

私に向かって、 愛おしくて堪らないという表情をして。

頬をほんのり赤く染め上げて、 恥ずかしげもなく堂々と宣言する。

真っ直ぐ見つめてはっきりと言葉にする。

プライベートルームで開けとけばよかったと激しく後悔をする。

そんなことを思いながら私は、彼女の言葉を聞いていた。

少し照れくさそうにしている彼女を見つめながら。

少しの間を置いて彼女が口を開いた。

どこか緊張しているようだった。

けれどそれは一瞬のこと。

すぐにいつも通りに戻る。

いつも通りの明るい声音に戻っていた。

彼女は、私の実の姉でやることなす事めちゃくちゃだが容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能、おまけに性格もいい完璧超人である。

姉は、私より5個年上で今年から大学一年生だ。

ちなみに去年までは高校三年生だった。

大学は少し遠いところに在り、もう始まっているはずだが、

一人暮らしを始めた彼女が何故かここにいる。

まぁそれはいいとしてだ、目を輝かせて。

『その耳なに!!』と聞いてきた。

そういえばあの女神に脅されてたっけ。

女神のことは、バラすなと。


とりあえず説明をする。

すると案外あっさり納得してくれた。

やはり姉の勘というものは鋭いようだ。

さすがは我が姉だ。

だが、そのあとは少し大変だった。

急にしっぽを引っ張ってきたのだ。

痛かったのなんの、びっくりしながらも、

『せっかくだし身バレしそうじゃないからVチューバーやろう』

といってきた、この耳と尻尾をつけている私は、【たなそやこ】というらしい。

付けてない私よりもすこし強い感じ指からも綺麗な鋭い爪が生えていて、髪も白くなっている。


いわゆるケモミミ状態。

まぁそれはいいんだけど、問題はここからだ。

なんと私がデビューすることになった。

しかも配信をするとか言い出した。

もちろん断った。


だが、 《おねがい!》 《なんでもいうこと聞くから!》 《お願い!》 《なんでも!》 《なんでも!》 《なんでも!》 《なんでも!》

…………とてもしつこかったので渋々了承した。

そして私は、Vチューバーになった。

名前を決める時、私は迷わずに答えた。

だって、この名前が1番しっくりくるような気がしたからだ。

そして私は、Vチューバーたなそやことなった。

こうして私の新たな生活始まるのだがなんとこの状態電脳移動というか、

自由にパソコンの中に入ることが出来て、配信ができるのだ。そして今日はその記念すべき日。

ちなみにこの事は、家族には伝えていない。

伝えるつもりもない。

私だけが知っていればいいことだから。

だからこの秘密だけは、絶対に誰にも言わないと心に誓ったのであった。

それからしばらくして、 ようやく準備が整ったので配信開始、姉は、自分のマンションで見ていると電話してきたのは、つい先程の話だ。

そして、ついにその時が来た。

画面が切り替わる。

そこには、たなそやこが映っていた。


コメント:こんばんわー

コメント:待ってました

コメント:待機してたぞ

コメント:楽しみすぎる

コメント:↑同じく


変な感じだがなかなか楽しい、皆んなが見ているのを白い空間内で確認できるからだ。私は、早速自己紹介を始める。

《みなさんはじめまして、私は、たなそやこと申します。

これからよろしくお願いします。

それと、私は、猫と雷とゲームが好きです。

皆さんと仲良くなれたら嬉しいですにゃん。

では、まずは簡単な質問を……》


外れた頃には、自分と違うもうひとりの私が産まれた感じがして

嬉しかった。

だけどそれと同時に不安にもなった。

このままだと、私は私じゃなくなるんじゃないかと。

でも、それでもいいかなとも思っている自分がいる。

私は、私であって私ではない。

そんな存在。

それが私なんだから。

たなそやことは、私で私、でも私にはゴキブリを対峙することが……

《こんばんたなそー、たなそやこです、

夜は、巨大ゴギ野郎が飛んでいるので皆さん気を付けてくださいにゃん》


無理かもしれないけど、頑張るしかない。

応援してくれる人がいる限り。

私は、たなそやこであり続ける。

たとえどんな姿になろうと。

たなそやことして生きていく。

これが今の私にあるべく姿だと思ったからだ、パソコンにアクセスして出入り禁止区域などの振り分けも出来そうだし、これでいつでもどこでも行けるようになった。


なので、今度こそプライベートルームに行こうと思う。

何があるのか、とても興味があったらしいとポーチを覗き見る姉。

何でそんな鋭いの?


私達は、今、プライベートルームの前にいる。

しかたないのでプライベートルームの妹を紹介しようと思ったのだ。

何故かと言うと、姉がどうしても行きたいと言って聞かなかったから仕方なく連れてきたわけだ。姉は、相変わらず楽しげにしている。

まぁいいんだけどさ、そして扉を開く。


森から入りするとそこはまるで別世界だった。

真っ白な部屋で、家具など姉は、凄い驚いていた。

隅っこに置かれているものに興味津々だ。


それは、【ガチャ】だ。

姉は、それを手に取り眺めていた。

すると突然、こちらを振り向き、キラキラとした瞳で言う。

《ねぇこれ欲しい!!》と。

どうやら気に入ったようだ。

だが、残念ながらこれはあげられない。

ポイントコインを一回分だけあげる、姉のスマホに移す。


姉が選んだものは、乗り物ガチャ、昨日早速といってドラゴンステーキをガチャの上においたら無くなったので食べたのでなくなったのだろう、そのお礼にか乗り物ガチャというものが増えていたものだ。


早速引いたようで手には、背の高い箒を持っていた。

聞いてみたら、内容は、これ。


乗り物ガチャSR確定ガチャ

R/魔法使いの箒

【パッシブ】高速飛行、、魔力伝達、【魔力+7】

【アクティブ】噴出火炎

備考/機械のジェットエンジンが箒に同化していて、持つ所は、木である?謎の箒、杖の代わりにも使える。


そういえば、この世界の通貨は、ポイントという。

金や銀もあるみたいだが、見たことがない。

まぁ喜んでくれているのでこれでよしだ。


で妹に持たせた栞は、と言うと本から高級OILを出して飲んでいた。

効果は、挟んだ所の品が出てくるのだというとんでもアイテムだった価値を知らないと捨ててしまいそうだと考える私だった。


名前/たなそやこ


星下さいー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ