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アリシア・ルゥ・フィリオ

大陸の中では比較的小国でありながら、個々人の能力の高さから大国からも重要視されるパスラウス王国。

その3大公爵家の1つであるフィリオ公爵家には幻の天使が居ると言われていた。


……最も、父親がそこかしこで娘自慢をしているせいなのだが。



______


コンコン…

「お嬢様、セシルでございます」


「…はいって」


「失礼致します。おはようございます、アリシアお嬢様」


「おはよう、セシル」



わたしの朝はセシルとのおはようから始まります。

わたしはアリシア・ルゥ・フィリオ。

このフィリオ公爵家の長女です。

セシルはわたしの専属侍女。とても優秀で、気配りのできる素晴らしい女性です。


普通なら、この後着替えをして食堂で家族と朝食をいただくのでしょうが、わたしにはできません。

何故なら、わたしの体を蝕む病のせいで部屋を出るどころかベットの上から降りることすら難しいからです。


でも、わたしは辛くも寂しくもありません。

大切で、大好きなとても優しい家族がそばに居てくれるからです。

仕事で忙しいはずの両親は暇を見つけてはわたしの部屋を尋ねてくれます。

兄たちも勉強や鍛錬の合間にわたしの所へ来てたくさんお話をしてくれます。

使用人のみんなもわたしを気遣ってくれて直接話さなくても細やかな気配りが感じられるのです。



でも、だからこそ思ってしまうのです。


わたしの体はあとどのくらい生きられるのでしょうか。

わたしが居なくなる前に、みんなにちゃんと恩返しができるでしょうか。

小さくて弱いこの体で、一体何が出来るのでしょうか。

少し設定を書きます。

とばしてもらって大丈夫です。


・パスラウス王国

小国ながら、個々人の能力が各方面で高く大国からも重要視される。貴族制で、爵位は公爵、辺境伯、侯爵、伯爵、子爵、男爵、騎士爵と順に下がっていく。実力主義である為、子爵以下は入れ替わりが激しい。伯爵以上であっても、入れ替わることはあるが、爵位が高い程、能力が高く愛国心が強い者が多いため、入れ替わることはほとんど無い。


・フィリオ公爵家

パスラウス王国に3つある公爵家の内の現在筆頭。現公爵は文武両道、容姿端麗であり世の女性の憧れ。血筋的に魔力が高い傾向にある。


・アリシア・ルゥ・フィリオ

フィリオ公爵家、長女。もうすぐ5歳。

生まれつき魔力過多症候群という病気で、魔力が大きすぎて体が耐えられず7歳まで生きられないと言われていた。治療法も無く、特に魔力が大きいらしいアリシアは既に体が限界に達している。

病気で体に負荷がかかり、元々ブロンドだった髪から色が抜け落ち白髪となってしまった。


・魔力

魔力はこの世界に住む誰もが持っているもので、魔力を使って魔法を行使することが出来る。魔力が高い程知能が高くなるという研究結果も出ている通り、魔力が高い人程地位の高い人が多い。

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