プロローグ
久しぶりに新しいものを書いてみたいと思います。できるだけ頑張って書くので、応援して頂けるととても喜びます(_ _)
果てしなく真っ白な空間に4人の人間が立っていた。
性別や年齢はバラバラ。その困惑した表情を見るに、どうやら彼らは意図せずこの空間に来てしまったらしい。
彼らが顔を見合わせてどうするか思案していた時、どこからともなくか細い声が響いてきた。
「…ぁ、ぁあの……わ、私の声が…き、聞こえます…か?」
彼らは驚き、声のした方へ振り向く。
すると先程まで何も無かったはずの場所から1人の少女が顔を覗かせていた。
………文字通り、突然現れた巨大な柱の影から。
予想外の光景に、更に困惑した様子の彼らであったが、今にも泣き出しそうな少女を見て、意を決した様に1人の若い女性が声を上げた。
「えぇ、聞こえるわ。あなたはここが何処か分かるかしら?」
女性は少女を怖がらせないように優しく、落ち着いた声音で話しかけた。
返事があったことにホッとした様子の少女は、気を取り直して話し始めた。
「は、はい!……こ、ここは、世界の狭間、です。
……わ、私は、みなさんが言うところの、か、神様という存在、なのですが…そ、その、私が、ミスをしてしまったせいで、み、みなさんの寿命を……ち、縮めてしまったのです…。ほ、本当に、申し訳…あ、ありません…!」
それから少女は拙くも、できるだけ丁寧に彼らへの謝罪とこれからの選択肢を伝えた。
彼らは驚いた様子ではあったが不思議と少女への怒りの感情や死んでしまったことへの悲しみはあまりなかった。ただ、彼らはそれぞれに少女に質問し、その答えを聞くと満足した様に微笑んだ。それには彼らそれぞれの事情があった。
少女は、そんな彼らの様子に驚きながらもその後の選択について尋ねた。すると、彼らは声を揃えて同じ選択を口にした。
頷いた少女は、いつの間にか手に持った細い木の棒の様なものを彼らへ向けた。
「……あなた達の、行く末に、幸、あらん事を」
少女がそう呟いた途端、彼らは白い光に包まれ
……消えた。
そして、少女と最後までその体のほとんどを隠していた巨大な柱もまた、忽然と消え去った。