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それからというもの、ジョージの私に対する態度は日に日にどんどん冷たくなり、私とジョージのふたりの間での会話も減っていった。ジョージの笑顔を見る機会も少なくなっていた。

それでも私は出会った当初の仲睦まじい関係を取り戻したかったし、何よりジョージの笑顔が見たかったので、一生懸命ジョージの仕事をサポートしたし、休日も積極的に話しかけた。

それでもジョージの反応は相変わらずで、私のことなんて鼻にも引っけないような感じだった。












「ジョージ様、何故あなたは近頃わたくしに冷たくなさるの?」











思い切ってそうたずねてみても、ジョージはしらばっくれるだけで、納得のいくような回答は得られなかった。













「そんなことないさ、トロミィ。僕は心の底から君を愛しているよ」











"愛している"という言葉はいつもかけてくれるものの、その言葉には以前のような感情はこもっていない気がした。

愛している、愛している、愛している……。

その一言さえ言えば私のことなんて手懐けられる……そういう意味が込められているようで、なんだかイヤな気分だ。








私はもうこの世界に来て数ヶ月を過ごしているということになるけれど、やっぱり自分がお嬢様だということと、この不思議な世界にどうしても慣れなかった。しかもジョージくらいしか話し相手もいないので、肝心のジョージがこんな調子だと、私は話し相手が例のサンコンと呼ばれる召使いの女性くらいしかいない。

退屈だ。ああ退屈だ。どうすれば良いのだろうか。そこで、私はサンコンと話をしてみようと、思いたったのだ。

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