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「マッケンジー国王。本当にうちのトロミィでよろしいのですな?」










「はい。今、我が国はオリバー国からの燃料輸入によって、国の経済は成り立っています。

しかし、我が国がダムル国に侵攻した事を受けて態度を硬化させ、我が国が依存している燃料に対し、天文学的な関税をかけようとしているのです」










「なるほど。それで、オリバー民族の系統を汲む我が一族の娘を御子息の妻にお迎えなられ、その事によってオリバー国とのパイプをおつくりになろうとしてうる、そういうわけですな」










「身勝手な理由で申し訳ない」











「いえいえ、我がマッケンジー国の役に立てるなんて、光栄の極みでございます」











私の父親はマッケンジー国王と呼ばれる、ハゲ頭の男性に頭を下げた。

頭が混乱する。どういう事なんだろう。

もしかして、私とジョージ王子は恋愛じゃなくて、政略結婚ってこと?

本当はこの世界の人間ではない私にとって、ひとつひとつの言葉の意味さえ理解出来なかった。






すると私の不安な表情を汲み取ったのだろうか、ジョージ王子が私に優しく微笑みかけた。











「トロミィ。少しお庭を散歩しようか」












「は、はい!」









私とジョージは、緑の芝生の生い茂る雄大な庭を、2人で歩き回った。

ジョージは私にいくつもの優しい言葉をかけてくれたが、私にはそれがある種の言い訳にしか聞こえなかった。












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