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3

しばらくの間、ジョージ王子と話し込んだ。

どうやらジョージ王子は私のことを愛しているみたいだ。2人が出会った時のことや、お互い恋に落ちたこと、楽しく過ごしてきた日々と、2人のこれからについて、ひとつひとつ、噛みしめるように話してくれた。




私はそれを聞きながら、感激していた。

あの憧れのJOJIとそっくりな"ジョージ"が、今私に対する愛を熱弁している。

夢であることが悲しかった。これがもしも現実だったらと、私はむやみに自分のほっぺたをつねってみる。








(あれ?)









痛い。オカシイ。不思議に思って、何度も何度も、ほっぺたをつねる。つねったり、ひねったり、私の顔が歪むほど引っ張っても、痛い。


少し怖くなってきた。









(もしかするとこれは現実なの?)











怖くなって、ほっぺたをグニグニと引っ張る。

きっと表情もこわばっていたはずだ。



私の様子をしばらく不思議そうに眺めていたジョージ王子も、やがて吹き出した。











「はははは!なんだいトロミィ。僕を笑わそうとしてくれているのかい」












「い、いえ。そんなことありませんわ…」











ひとしきり笑った後、ジョージ王子は、蒼く澄んだ瞳で、私の顔をじっとみつめる。

鼓動が高鳴るのが自分でも分かる。












「トロミィ……」











「ジョージ様……」











ジョージ王子と私は、じっと見つめ合い、そっと瞼を閉じる。

目の前が真っ暗になった時、何やら遠くから声が聞こえた。












「ジョージ王子、トロミィお嬢様、両方の御両親様である、マッケンジー夫妻とアトリー夫妻がお見えでございます」










「そうか、ありがとう、サンコン。今いくよ」













邪魔が入った。サンコンに案内されながら、私とジョージは庭の奥のテーブルの方へ向かった。

ジョージ王子に遠回しに聞いたところ、私たちはこの日、婚約に際して双方の両親を交えて挨拶を行うことになっているらしい。

トントン拍子の展開に、夢なのか現実なのか、段々分からなくなってきた。











「やあ、よくきたね、トロミィ君」









「あらやだわ、あなたったら。あなたが呼んだんですのよ、オホホホ!」








マッケンジー夫妻である。そしてその向かい側に座っているのが、アトリー夫妻と言われる、私の両親であるらしい。





なんだか、もはやこれが夢か現実かなんていうのは、どうでもよくなってきた。せっかくJOJIと婚約出来てるんだ、今を楽しむしかないと思った。




しかし、そんな私のお花畑な頭は、あまりに甘い考えは、私の父親らしき人物の話によって、一気に消滅する事になる。



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