神様の不在証明
この世に悲しみ絶えぬわけ
ある日 この世に悲しみが多いことを嘆いた神様は
悲しみの元となっているいくつかの芽を摘もうとお思いになりました
しかし
こんなふうに命を創った私こそが
そもそも一番の悲しみの元ではないか
それなのに私は私の罪を忘れて
命を摘もうとしていたか
そうもお思いになった神様は
一番にご自身を摘んでしまわれました
そんなわけで
命を 世界を創りたもう神様は
もういらっしゃらないのです
そして神様よりも後から生まれた悲しみだけが
今も残っているのです