2話
おはようございます、芥です。
「こういう展開にしたい」というように描いているものはしっかりとあるのに、文字に起こすのは本当に難しい…
加筆修正を沢山してしまう気がする、その時は本当にごめんなさい。
ということで、とりあえず今の私の最大限をお楽しみ下さいませ。
入ってきたのは、色白で、背は170cmあるかないかくらいの男子だった。
(おー、肌白っ)
(待って、結構顔好みかも)
(確かに、可愛い顔立ちしてるね)
ざわざわと盛り上がる教室に、7番の彼は慎重な足取りで入ってきた。7番くんが教壇に立つと、佐藤先生は黒板に「内海愁馬」と縦に書いた。
「じゃあ内海、自己紹介を…あ、悪い。俺から言った方がいいか?」
佐藤先生がバツの悪そうな顔をして、7番くんの顔を覗く。
「……っ、うう…ん…っ」
7番くんは大きくかぶりを振った。そしてチョークを手に取り、私たちに背を向けて黒板に文字を書き始めた。
《はじめまして、うつみしゅうまと言います。この通り、僕は話すことができません。聞くことに不自由はないのですが、僕から何か話そうとする時には筆談となってしまいます。》
7番くんの書く字は、とてもキレイだった。
クラスメイトたちは先程とは打って変わって、静かに7番くんの手の動きを目でなぞっている。
《意思疎通に時間が掛かるかもしれませんが、気軽に話しかけて下さると嬉しいです。》
7番くんはそこまで書くとこちらを向き、ぺこりと一礼した。この状況が初めての感覚だったからなのか、みんなの拍手はパラパラとした何とも中途半端なものだった。それでも7番くんは嬉しそうに笑顔を浮かべた。キレイに笑うんだな、と思った。
あんなにキレイに笑う顔、もうずっと出会っていないかもしれない。私もきっと、そんな笑顔はもうできない。
そんなことを考えていたら、いつの間にか7番くんの自己紹介は終わっていて、当の7番くんは既に私の隣にいた。あ、目が合った。
「あ…ども」
目が合ってしまったものの何と言えばいいのか咄嗟に判断できなかった私は、とりあえず小さくそう言った。多分その私は、十分に挨拶できる顔にはなっておらず、微妙な笑みを作ってしまっていたに違いないのだが、それでも7番くんはもう一度先程の笑顔を見せてくれた。
「……っ」
7番くんの声にはならない息の音は、とても優しかった。
お付き合い下さり、ありがとうございます。
すごくどうでもいいのですが、輸液ポンプとシリンジポンプのセットの仕方を覚えました。 まあでも、こういう全然関係の無い時に急にネタが舞い降りてきたりするので、直接的に関係なくても大切な時間だなあと思います。ネタは舞い降りてくるだけではなく、身近にごろごろ転がっている場合もあるので、平凡な生活を過ごしていても楽しいです。
それでは、次回またお会い致しましょう。