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いつだって無我夢中!  作者: はぁる
2/7

2.「ようこそおいでくださいました!」

結構長めにしたつもりですが、何かあればコメントください!


では、読もうとしてくれてありがとうございます!

さぁ、みんな。

高校に入学したらまず最初の行事はなんだと思う?

みんなは『テスト』という言葉を聞いたことがあるかね?

そう、あれだね。赤い点がたくさんつく奴だね…。

学校によっては『入学おめでとうテスト』とかテストという学生には嬉しくない言葉をポジティブに変換しているところもあるみたいだが、俺にはただの嫌がらせにしか思えない。

そんなわけで現在、テスト前日の朝。



「明日テストだってな〜。」


「別に大丈夫だろ。範囲は多分中学のところだから。」


俺と時雨と楓山。いつも通りの三人で通学路を歩いている。

しかし、楓山だけが重い空気を発生させているが、対照的に時雨はヘリウム並みの軽い空気を周りに充満させているため、楓山の空気に気づかない。

んで、その間にあるのが俺。


どうしろと?


「中学の範囲なら楽勝だろ!な?楓山!」


「うっ…。」


「さすがに受験戦争に勝ったんだからそれ相応の点をとらないとな!」


「うぅぅ…。」


やめて!もうやめてあげて!

楓山が勉強苦手なの知ってる上で言ってんのか?!


「おいアホ。あまり調子に乗ってると痛い間に合うぞ?」


「ほほう?俺より点数低かった人が何を言ってるのかなぁー?」


「ごめんなさい。」


チキショウ!なんでこんなやつより点数低かったんだ!

しかも、めっちゃニヤニヤしてるし!

今回のテストで叩き潰してやる。

そう心の中で決意したとき。


「ねぇ、放課後に勉強会やらない?」


これはビックリ。楓山から誘ってくるなんて思ってもいなかった。時雨、顔がにやけてるぞ?


「それはもちろんいいが、どこでやるんだ?」


「私の家はどうかな?高校になって一人暮らしだからいつでもあいてるよ?」


そんな情報をなんの躊躇いもなしに提供しちゃっていいのか?といいかけたが、やめておいた。


「いいね!やろうぜ!勉強会!俺に任しとけ!」


「あ、ありがとう!それじゃあ、放課後。覚えておいてね!」


話の区切りがついたと同時に学校に到着したので教室に入り、それぞれ自分の席についた。



そして放課後。


予定通り楓山の家で勉強会を開催するため、一旦自分たちの家で準備をしてから向かった。


「よおー!すぐー!」


たまたま時間が重なったのか時雨と遭遇した。

時雨も俺も私服。たが時雨は俺とは違い、かなり着こなしている。白いシャツに灰色のズボン。たったこれだけなのに何故かカッコいいと錯覚してしまう。

やはり顔がいいからだろうか。

対する俺は白い無地のシャツに青いパーカーを羽織ってクリーム色の長ズボンを着用。

何故か敗北を感じながら時雨の挨拶に応じた。


「…よぉ。まさかここで会うとはな。」


「なに?その復讐相手にばったり会ったみたいなセリフ。」


あながち間違ってもいない。


「なんでもない。さっさと行くぞ。」


時雨と一緒に楓山の家に向かおうとしたとき


「なぁ、ちゃんと手伝ってくれよ!」


「勉強をしろ。アホ。」


手伝えってのは恋愛のことだろう。頭ん中真っピンクかよ。




「そういえば、楓山が引っ越して一人なの今朝初めて聞いたんだが。」


「そんなこと言ってなかったよなー?まぁ、いいじゃん!んで?どこよ!」


「ここのはずなんだが…。」


楓山からもらったメモを見ればここのはずなのだ。なのだが…。


「ほら時雨。ちゃんと人のお家に入るときは『インターホン』って言うのを押さないとね?」


「知ってるわ!お前どんだけ俺が低脳だとおもってんだよ!あ、知らないわ!だからお前がやってくれ!」


「いやいや、知らないなら尚更お前にやらせてやるよ。社会勉強にもなるからな。」


今時インターホンを知らない高校生なんているのだろうか。


「それに、俺はお前の恋愛を手伝うって言っただろ。なら、お前はその覚悟を見せてみろよ。本気なんだろ?こんなことで逃げててどうする。」


「うっ…わかったよ!やる気満々だよ!やってヤッてヤリまくってやる!」


「公衆の面前でその言い方はどうかと思う。」


誤解を招く発言をもとい奇声を発した後、楓山の家のインターホンの前に時雨は立った。


「本当に押してもいいのか?」


「押さなきゃ入れない。」


「迷惑じゃないかな?」


「そう思うなら帰れ。」


「不審者扱いされないかな?」


「すでに不審者だから安心しろ。」


「どう言う意味だよ!?」


周りのおばさんたちも疑いの眼差しを時雨に向けている。


「むしろ、インターホンを直ぐに押さなきゃ度胸がない判定されるぞ。」


ーーピンクポーンーー


こいつ…。


言った刹那。時雨の人差し指はボタンを押していた。


「あ、柏木くんと紫くん!ええっと、ようこそおいでくださいました!」


「あぁっと、こちらこそお招きありがとうございます!」


…なにこいつら?本当に中学から一緒なの?



ご意見ご要望お待ちしております。


読んでくれてありがとうございます!

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