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五月病  作者: 山口大生
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第6話 事務所に向かう

家族会議にて、父や母の両方から、無断欠勤について怒られた。そして、父から「今すぐ、会社に行って、今まで無断欠勤した事を、土下座するつもりで謝罪しろ。それから、心を入れ替えて、これからはちゃんと働くと言え。」と命令された。それができなければ、家から追い出されると宣告されたため、俺は仕方なく、会社の事務所に向かった。

しかし、本当は行きたくなくて仕方なかった。会社に行かず、帰って「会社をクビになった。」と嘘の報告をしようかなと思ったが、嘘がバレたら、本気でまずいことになりそうな気がしたので、諦めた。

会社まで、家から歩いて15分の所にあるはずなのだが、わざと遠回りをしたり、歩き方をゆっくりにしたので、家を出て45分で、ようやく着いた。でも、会社の事務所の中に入る気はせず、扉の前に立ち尽くしていた。この扉を開けて、中に入れば、おそらく、柳山には怒られ、八木からは見下されるだろう。そんな思いは、もうしたくなかった。だが、多分、俺はクビになるだろうし、そうなれば、もう嫌な思いをすることもなかろう。だから、今回は辛抱して、怒声や見下しを甘んじて受けるか。そう考えたら、気持ちが軽くなり、中に入るのに抵抗がなくなった。その瞬間、俺は、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、扉を開けた。

扉を開けたとき、最初は、事務所の中を見るのが、少し怖い気持ちがしたので、目をつぶっていた。そして、扉を開けて数秒がたった後に、目を開けた。そのとき、俺の目の前には、ある人物がいた。それは、上司の柳山や同期の八木ではなく、事務所で総務を担当している田島先輩だった。

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