表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
五月病  作者: 山口大生
4/13

第4話 見下される

眠りについて、しばらく経つと、暗闇の中から、「会社を無断欠勤するなんて社会人失格じゃないの?本当にダメだね。」という声が聞こえてきた。声のする方に振り向いてみると、そこには八木が、俺を、見下す目線で、見つめながら立っていた。そして、八木はどんどんでかくなり、でかくなって、俺を見下ろしながら、「普通、会社を休むなら連絡を入れるもんじゃないの?本当にダメだね。」と言った。その言葉は、矢のように、俺の心臓に突き刺さった。「~じゃないの?本当にダメだね。」は、八木が俺を見下す際にいう口癖だ。集金の際、渡すお釣りを間違え、トラブルになった際も、「普通、電卓を使ったり、受け渡した金額を声に出して確認をするなりして、お客様に確認を取るものじゃないの?本当にダメだね。」と言われたり、印刷会社から新聞を受け取って、テーブルに置く際にも、「お客様に届ける新聞なんだから、無造作に置かずに、丁寧に扱うんじゃないの?本当にダメだね。」と八木に言われた。「~じゃないの?本当にダメだね。」は、俺のトラウマであった。

そして、気づくとアラームの音で目が覚めた。さっきまで見てたのは夢だった。まさか、夢の中で会いたくないやつに会うなんて、嫌な気分がした。しかし、よく考えてみると、無断欠勤した後に、会社に行った怒られるのはもちろんのこと、八木からも、夢の時のように見下される可能性が高い。かと言って会社に行かないのも、まずい。「会社に行くか行かないか・・・・」としばらく立ったまま考えたが、立ったままだと疲れるので、横になりながら考えた。しかし、次第に眠くなって寝てしまい、気づけばまた朝になっていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ