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五月病  作者: 山口大生
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第1話 俺の職場

「おいお前!なにやっているんだよ!」

怒声が事務所に響いた。新聞を誤って別の家に配ってしまい、配布部数が足りなくなってしまったからだ。おかげで、まだ新聞が届いてないとクレームを受け、配達を担当した俺のミスが発覚した。

「すいませんすいません」俺はこういうしかなかったが、上司の柳山の怒りは収まらない。結局、足りない分の新聞は、俺の自腹となった。そして、俺は柳山と一緒に、クレームを出したお客様に新聞を届けつつ、謝りに行った。

そうして、精神的にもつかれきった俺が事務所に帰ると、そこにいた同期の八木から「まったくなにやってるんだよ」と冷笑を浮かべながら、言い捨てられた。八木は、大卒で、将来は、事務所の所長などの幹部になることが確実な幹部候補として入社してきた。八木は、俺と同じ年度の4月に入社した同期であるものの、俺は高卒で、幹部になれるかどうかも定かではない身分だった。当初は、八木と仲良くなろうとしたものの、彼の性格や趣味も合わず、話を振っても、話を発展させてくれなかった。でもそれは、八木の性格の問題なのかと思った時期もあったが、俺以外の人(例えば上司の柳山や事務所総務の田島先輩など)に対しては、自分から、愛想よく話しかけ、会話に花を咲かせる。つまり、彼自身、俺と仲良くする気もないのである。

俺は、仕事を覚えるのが苦手で、いつも、ミスをして、柳山に怒られる。そして、八木からは、俺のことを馬鹿にするような目線で見つめられる。これが、俺の日常である。

GWでも、新聞配達の仕事に休みはない。又、いつものように怒られ、見下されながら仕事をしているのであった。GW唯一の休みは日曜日で、その日は、終始、ごろごろしながら過ごしていた。そして翌日の月曜日に事件は起こった。


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