第1回戦スケルトンLv4
おそくなりました!エたると思った?
あとぜんかいのところで主人公のLvが3からいつのまにか4になっている、と思った方、居ませんか?
すみません!私の説明不足です!雑魚敵淀んだスライムは廃街の至る所にいます。ですがあちらからはいっさい攻撃してこないのです。なので主人公は移動中スパスパ倒しているのです。なので描写がないときも「あ、居た。えい」みたいな感じで倒しています。
こんごこんな事が起きないように気を付けます。それでは本編をどうぞ。
誤字報告
2体1から2対1
1体1から1対1
有り難う御座いました
とりあえず装備が充実してきたと思うので、俺は早速廃街から出てみようと思う。ずっと廃墟ばっかみてゲームっていうのはなんか悲しいな、とも思うし。
というわけで今俺は廃街から30分くらいの所を歩いていた。
広い草原、というには地面の凹凸が激しいし、かといって起伏のある悪路というわけでもない、そんな広く踝あたりまで草が生えているフィールドである。
所々に『淀んだ(以下略)』がいるがたいした苦にもならないためサクサクと進めている。
「カタカタ(うーん、何か無いかなあ・・・。)」
クルッ、と後ろを振り返ればさっきまで自分が居たと思われる廃街が見える。さらにその後ろには中世ヨーロッパの城ですといわんばかりのものが見えていた。遠目だがボロボロであることはわかる。
「カタカタ(そろそろ、ほかのプレイヤーにあってみたいなぁ)」
そんな感じで少々気分が下がっていた頃、俺の目の前にモンスターが現れた。
「カタカタ」
「ガチッ・・・ガチッ」
淀スラ(めんどいから略した)のだすぷるぷる、という音ではないため即座に剣を抜き構えた。そして相手を見る。
スケルトンLv4
崩れたスケルトンLv1
初めてスライム以外のMOBが出てきたっ!Lv的にはだいたい互角ではあるが、Lv4のスケルトンの方は手に鉄槌を持っていた。
まずい、スケルトンという種族はその体質上斬撃と刺突には耐性を持っているが、打撃などの衝撃には滅法弱いのだ。つまり、相手と同じLvで相手がこっちの弱点武器を持っているとなると、慎重に行かなくては行けない。
それに2対1だ。なら先に狙うは・・・!
「カタカタ(Lv1は早々にご退場願います!)」
崩れたスケルトンに向かって走り出し剣を上段に構え、振りおろす。
Lv差が3あったので一撃で倒すことができた。現にバラバラに砕けている。
と、そこに鈍重な動きではあるが鉄槌を振りおろしてくる敵スケルトン。俺は剣を振りおろした体勢なので、その攻撃を剣で受け止めることができない。
俺は振りおろした勢いを使ってそのまま前にローリング。
すぐ後ろでガギィン!!という音がする。何とかよけれたようだ。
すぐさま体勢を立て直し、敵スケルトンに向き直る。そして俺は奴を倒す作戦を考える。
動きが遅いから走ってすれ違いざまに一撃入れるか?いや、だめだ。このゲームの敵はスライムとかはまだしもこういった、人型やLvの高い奴はこっちの攻撃にあわせて攻撃してきたりするし、攻撃をはじく『パリイ』なんてのをやってくるのもいる。
このスケルトンは前者にあたるようで、さっきも崩れたスケルトンに攻撃しに行ったときその隙をついてきた。
「カタカタ(なら相手が攻撃してきたときに逆にこっちがカウンター入れてやる)」
作戦「後出しじゃんけん戦法」だ。
いつ攻撃がきても良いように足を開き剣を水平にし、突きの構えを取る。これで後はあいての攻撃待ちだ。鉄槌は威力はでかいが遅い。一旦回避に専念すれば現実世界で喧嘩したこと無い俺でもかわせる。
敵スケルトンが鉄槌を後ろに引き大きく振りかぶってくる!全神経を集中させ鉄槌の動きを見る。大きく弧を描くそれが敵スケルトンの頭上から俺の頭めがけて振りおろされる!そしてその動きに合わせるように右に体をずらす。振り下ろし、チャンスかと思われたが、まだ奴が動く!振りおろすと同時に踏み込んだ右足を軸に円を描くように鉄槌が振り回される!
(・・・っ!)
とっさにしゃがむ事で避けることができた。おかげで相手は無防備な背中を晒している!
「カタカタ(隙あり!)」
しゃがんだ体勢から突き上げるようにその背中に剣を突き入れる。頭上に表示されているHPバーが残り4分の1までグイッと動く。
結構なダメージのようだ。攻撃の振り終わりで背中から攻撃したからだろう。
でも変だな。おれのステータスから見て、スケルトンはDEFが低いはず。さらに俺の装備している剣はATK200もある。普通であればさっきので倒したはずなんだが。
と、そこまで考えて、頭を振る。
今はそんなこと考えてる暇はない。4分の1しかないとはいえ相手はまだ動いている。油断しては行けない。
そしてさっきと同じように構え、攻撃を待つ。
敵スケルトンは鉄槌を構え、ジリッ、ジリッと距離を積めてくる。対してこっちも回避に専念する。そしてさっきと同じように大きく振りかぶったそのとき!
「ガ・・・ギ・・・」
先ほど倒したはずの崩れたスケルトンが、俺の足をつかんでいた!
「カタカタ(っ!しま・・・)」
足はとてつもない力で捕まれていて抜け出せない!前後左右に倒れ込んで直撃はかわせても、振りおろす先には捕まれた足がある。さらに俺もスケルトンだから打撃には滅法弱い。防具は付いてるが確実に『部位破壊』が起こってしまう。これが起きると破壊された箇所に伴いそれぞれバッドステータスが付くと、βテスター御用達の攻略板にあったな。
避けるのは不可能、と判断しとっさに剣で振りおろされる鉄槌を受ける。
ッギイイイイィン!!
不自然なほど大きな金属音と、武器と武器がぶつかり合った黄色いエフェクトが俺の視界を塞ぐ。
だが剣で受けたのが幸いしたのか、大きく後ろに後退した。ついでに足にくっついてた奴は後退した衝撃でバラバラになった。こんどはHPがゼロになったのか視界隅に『経験値+160』と出ていた。
よし、これで1対1だ。
そうして今度は剣を下に下げ、足に力を込めていく。今相手との距離は、3mほど。2、3歩近づけば両者とも間合いに入る、そんな距離。
こっちは剣、相手は鉄槌。間合いにはいったときどっちの攻撃が早いかなんてのは火を見るより明らかだ。
1歩。
半歩。
さらにそれの半分。
ゆっくり距離を積め、頃合いを見計らう。
そして俺が半歩積めたとき、敵スケルトンの暗く赤い目が光った気がした。
相手が1歩踏み込み振りかぶる、かと思ったが槌のほうではなくそれとは反対側の部分で突きを放ってきた!
振りかぶる攻撃と違い、隙のない早い攻撃を俺はかわせなかった。そのまま胴に突きをもらいよろけてしまう。そしてそこにトドメといわんばかりの振りかぶり。
さっきの突きで付けていた鎧に当たり、多少はダメージを軽減したがHPの3分の1をもって行かれた。ここに攻撃を食らえばHPはゼロになってしまう。
「カタカタ(負けてたまるかぁ!)」
俺は相打ち覚悟で剣を振り上げる。
偶然か、振りおろされる鉄槌と振り上げられる剣が紙一重でこ擦れ合いながら交差し、そしてふたつの武器は両者のHPバーをゼロにした。
誤字脱字等ありましたらご連絡ください。