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キャラ作成

とりあえずの説明回です

誤字報告

偉業から異形

KRTからCRT


有り難う御座いました

 「これが『フリーダム・オンライン』か、、、。」


 俺はつい先ほど電車で3つほど行ったところのゲームショップでこのゲームを買ってきた。βの時から注目を集め、ニュースにも取り上げられていたゲームだ。


 5000。

 

 このゲームが全国で発売される総数。あと2回あるとはいえ、買うことができたのは本当にラッキーだった。


 タイムセールは戦争だ、というお隣のオバサンの言葉が今ならよくわかる。いやそれより酷かったかもしれない。なんせ手を伸ばしたら買い物カゴで叩かれたり、前の人を押し退けようとしたらカッターナイフで反撃されたりと、たいへんだったからなぁ。


 正直無傷でいられた俺のほうがラッキーだったのかも。


 まぁ、いまはそんなのどうでも良いや。早速起動してみるか。


 俺はゲームをセットしながら、ここ最近ちょくちょく変わるVRヘッドギアをつける。ちょくちょく変わる理由はただデザインがカッコよくなったとか、軽量化したとか、そんなんだ。

 あ、ちなみに俺のはギアの中の部品が見える「スケルトンギア」っていう奴だ。なんかかっけーって思ってたら気がついたら買ってたんだよ。衝動買いって奴だね。


ーシステム、ダウンロード完了ー


 お、もうやれるみたいだ。ギアの付け具合を直しながらベッドに横たわる。そしてゲーム起動のスイッチを、押した。


ーゲーム起動、フリーダム・オンラインー







 軽い浮遊感にも似たバーチャル空間に入るときの感触を味わっていると、どこからか機械的な女性の声が流れてきた。

 

 『ようこそ、フリーダム・オンラインへ。これからチュートリアルを開始します。不要でしたらスキップボタンを押してください。』


 ポン、と目の前に[Skip] [No]と書かれたウィンドウが出てきた。


 ふむ、チュートリアルか。俺はβテスターじゃないからネットに流れてたのしか知らんからスキップはしない。迷わず[No]を押す。


 『それではチュートリアルを開始します。このフリーダム・オンラインは現れる敵を倒し、経験値をため、LvをあげていくLv制のゲームです。もちろん剣を造る、アイテムの売買などによっても若干ではありますが経験値が貯まります。』


 アイテムの売買でも経験値は貯まるのか。ということは商人、っていう奴が出てくることがあるのかな。


 『このゲームには「グランドクエスト」、といったストーリーは存在しません。小さな頼みごとや、そのときそのときに発生する「クエスト」が代わりに多く存在します。この「クエスト」はあとで説明する「クラスチェンジ」に関することや、少し変わった「ユニーククエスト」など様々な種類と、情報が隠されています。積極的にクリアしてください。』

 

 クラスチェンジか。まあ文字からして大体の予想はつくけど。


 『次はクラスチェンジについてです。これはたとえば、「剣士」のクラスで経験値を多く獲得していくとそれの上級クラスの「騎士」にランクアップする事を指します。クラスチェンジするにはある条件を満たしていないと出来ません。先ほどの「騎士」を例に取ると「クラス剣士で盾を装備し、100回攻撃を受ける」があります。もちろんこれだけではないので地道に情報を集めてください。』


 これは知っていた。βテスターの流した情報で基本3つの条件があるようだ。中には女性専用、というのもあるらしい。


 『つぎはユニーククエストについてです。これは通常のクエストより発生条件が厳しく、達成難易度が高く、破格の報酬が得られるクエストのことです。例をあげると冒険の最中行商人に会うことがあります。そのときその商人が何者かに襲われていて、かつ、商人が運んでいる荷物が特殊な物、である時にユニーククエストが発生します。この例は基本運が絡んできますので発生確率は低めです。』


 これもテスター達が流した情報に乗っていた。その中で酷かったのは「街の中へ押し寄せる魔物を撃退せよ!」っていうクエストだった。

 発生時期はテスト開始5日目。ある程度ゲームになれたとき、自分達のセーフティエリアである街に魔物が流れ込んできて街が戦場と化す。魔物の平均Lvは20。このとき一番Lvの高い奴で15。死に戻りして5秒で魔物に殺される阿鼻叫喚の地獄絵図だったそうな。


『ほかに詳しい説明がほしいときはメニューウィンドウのヘルプを参照してください。それではアバターの作成に移ります。』


 ブン、と目の前に現実世界の俺が映し出される。


 『ここで、アナタがこれから向かわれる世界の、仮の姿を作成してもらいます。まずは、アナタの名前を入力してください。』


 これはもう決めてある。「スノウ」っと。この名前はいままでやってきたゲームで自キャラに付けてきた名前だ。よくある名前だがこれがなんというか、俺を指し示すのに適してるというか、言い得て妙というか。(使い方あってる?)


 『そのお名前が使用できるか確認します・・・確認、使用できます。次にアナタの種族を選んでください。』

 よかった使えるみたいだ。

 ほっ、としていると俺の等身大リアルアバターの横にたくさんのバーが出てきた。


 人間・・・この大陸の半分以上に生息している種族。これといった特徴はないがあらゆる面に対応できる。

 ドワーフ・・・人間より背丈は低いがガッチリした体型で筋力がある。手先が器用。

 エルフ・・・長命で森に隠れ里を持つ。弓の扱いに長け、精霊魔法を操る。

 獸人・・・人間と獣を合わせたような種族。魔法は一切扱えないがそれを補って余るほどの身体能力を持っている。中には獣化出来る者もいる。

 etc、、、。


 切り替える度に俺がぐにゃぐにゃ形を変えていく。なかなか魅力的な種族が多いが、俺の選びたいのはこれじゃない。

 一気にスクロールさせ一番下にある『魔物』を選ぶ。


 魔物・・・異形の生き物。数多くの種類がありそれぞれに「特性」がある。


 βテスターが口をそろえて言った不遇種族。

 曰く、敵と見分けがつかない。だって種族が魔物だもの。でもプレイヤー。間違えてPKプレイヤーキルされてしまうこともしばしば。

 それに極めつけは低いステータス。

 たとえば種族スライムの最大HPは15。種族人間で50。ゲーム制作者は魔物に恨みでもあるんだろうかと、本気で疑いたくなるレベルなのだ。さらに言うとエルフのATK(攻撃力)は初期装備で35。種族ワーウルフで20。ワー(戦う)ウルフ(狼)で20なのだ。これはもう恨みどころではない。いじめだ。


 などなど、魔物は能力がぜんぜん高くない。なら「特性」はどうした!ってなるだろうがこれまた癖のある奴だった。


 「特性」とは魔物それぞれが持っている特殊効果だ。スライムだと「粘液物体」といって壁に、天井に張り付いたり敵にからみついて動きを止めたり出来る。ワーウルフは「危機察知」といって自分のLvが相手より10低い場合、自分の移動速度が若干上昇する、というものだ。


 聞けばなんか強そうなのだがよく考えてくれ。

 スライムの「粘液物体」は壁とかに張り付けるのいいんだけどただそんだけ。スライムだから移動速度とかないし万が一ばれてしまった時なんか格好の的である。

 それならワーウルフはどうか、と言われたら答えは、残念。そもそもLv差10とかどうやっても勝ち目なんてありません!たとえばここにLv10と、20の種族人間がいるとしよう。


 種族:人間

 Lv10

 HP400 (体力)

 MP90 (魔力)

 ATK230 (攻撃力)

 DEF190 (防御力)

 INT150 (魔法攻撃力)

 RES190 (魔法攻撃力)

 CRT10 (クリティカル)

 SPD50  (移動速度)


 だいたいこんなステータスになる。ちなみにこれはβテスターが公開したなにも身につけていない状態のステータスだ。


 種族:人間

 Lv20

 HP1530

 MP400

 ATK838

 DEF792

 INT487

 RES467

 CRT25

 SPD100


 おわかりいただけただろうか。ステータス全域をご覧いただきたい。たったの10でここまで差が付いてしまうのだ。せいぜい格上に勝てるとしたらLv差±3がいいとこなのだ。


 さて、長くなってしまったが俺はここで敢えて魔物を選ぶ。どうしてかと言われたら答えに困る。なんていうか野球の試合で負けている方を応援したくなる気持ち、というか、弱いって言われてるから使うなっていわれたら逆に使いたくなる気持ち、というか。

 とにかくそんなわけだ。


 「うーん、どれにするかな」


 どれもこれも「使えない」とか「ゴミ」とか言われている魔物ばかりなので選べないのだ。しかも全部下位の魔物。魔物はクラスチェンジが出来ない。代わりにランクアップと言うのがあるようだ。(公式しらべ)今後の為にちゃんとした魔物にならないと詰んでしまう。


 「う~~ん、、、ん?『スケルトン』?」


 ふと、気になった魔物は、屍になった冒険者の末路、という説明が付いた骸骨の下位魔物のスケルトンだ。理科の人体の骨格模型みたいにほねほねで、瞳の部分が赤黒く光っている。


 種族:スケルトン

 Lv1

 HP30

 MP0

 ATK40

 DEF16

 INT0

 RES0

 CRT20

 SPD18

 特性:骸骨の再生「HPが0になっても一定時間後その場でHP半分で復活」


 ス、ステータスが低い、、、。わかっていたが酷すぎる。ただATKがワーウルフ等と比べてとても高いし、特性もなかなかつかえるんじゃないか?それにスケルトンの初期装備は錆びた小剣、ボロボロの腰巻き、穴のあいたブーツとほかの魔物と比べて装備が充実している!


 俺はこれしかない!と思い種族をスケルトンに決定した。


 『では最終確認をしてください。ここで決まったことは以後変更は出来ませんので慎重にお願いします。』


 名前、種族良し!俺は決定ボタンを押した。


 『それではフリーダム・オンラインをお楽しみください。』



まだまだ設定とか甘いんで多めに見てやってください。でもこれは明らかにおかしいだろ!ってやつはご指摘くださると嬉しいです。

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