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百合は眺めるものじゃないんですか? ~NTRダメ絶対な世界で×××の才能に目覚めた私がNTRっちゃうわけにはいかない!~  作者: ヱ川陸
第2章 普通の姉妹じゃなくなった話。

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第15話 蒲田ミドリという幼馴染。


 割とレアな委員長との世間話から十数分後、見慣れたスタイルの()()が教室に入ってくる。


 彼女とはどちらかと言うといつもは私の方が登校が遅いことが多いのもあって、今日は珍しく出迎える形になった。

 


「おはよーミドリ」


「ユリユリ早いね! おはよー……?」



 蒲田(かまた)ミドリ。


 赤みがかった茶色の瞳と少しタレ目がちながらも長いまつ毛と広めに出た健康的なおでこ、髪の片側を結ったサイドアップでふんわりしたセミロングの黒髪に毛先だけ濃い緑色に染めたエンドカラー、そして四葉のクローバー柄のヘアピン。


 ブレザー制服だけどほぼワイシャツが表に出た校則に引っかからないレベルの着崩しと、化粧の印影も少し強めでカワイイ系の顔がよく分かる、カラフルにデコられたマニキュア爪と一般的には”ギャル”とカテゴライズされるかもしれない女子。


 昔から草木花もとい植物に興味を示していて、遊びに行くと自室に観葉植物の類が増えていって、今では植物とお付き合いするまでになった彼女。



 そんな植物好きのギャルっぽい彼女ミドリとは私の幼稚園以来の幼馴染だ。



 ミドリは幼稚園の入園時に出会った頃から小学校卒業まではタレ目だけどまつ毛が長い素朴な美少女だった気がするけど、中学校に入っていってからちょっとずつ垢抜けてギャルっぽくなっていった気がする。


 昔はやりたい放題で無敵だった私もだんだん理性的になり客観視できるようになって、私は比較的地味に・目立たないようになっていったのを思うと対照的だよね。


 それでも高校二年生になった今、クラスも一緒になり今回の席替えでは前後席となった私とミドリは一般的に仲のいい関係性を維持していると私は思ってる。


 かつては蒲田家と下十条家では同じマンション暮らしで家族ぐるみでのご近所付き合いをしていたけど、それぞれ一軒家を建てて引っ越したことで以前のように家族で密接に付き合う関係性ではなくなった。


 それでも私とミドリは小学校・中学校と同じ学校、たまにクラスが違ったりもしたけど毎週のようにお昼を一緒にしたり放課後出かけたりと親しい友人関係は続いていたと思う。


 そんなミドリだけど私を見るなり自分の席に座る前に眉間にしわを寄せるようにして首を傾げていた。



「どした?」


「えーと、イメチェンからの…………イメチェン?」 



 やっぱりそこだよねー、別人レベルだもんねー。



「そんなとこー」


「そんなとこかー」



 この件は今はとりあえず終わり、またお昼や休み時間の話のタネとして私から話すことはあるかもしれないけどね。



「でさでさー、ポポクンがさー──」



 席に就くなり私の方へ向いて惚気る幼馴染、私はそれを微笑ましく思いながら聞くのが好きだった。


 私としては出来れば百合を眺めたいけども、根底には幸せそうにしている関係性同士を見る・聞くのが好きだったりするのかも?


 あとは大切な幼馴染のミドリにとって彼女であっても彼氏だとしても植物さんが相手なら、ミドリを傷つけることも多分ないだろうと安心できる要素の一つかもしれない。


 趣味趣向も性格も違うのに私たちの付き合いは続いてる、お互いのことは話すけど否定はしないし強要もしないし深入りもしない、ごく自然に適度な距離感で・過度な干渉をしないのも長い付き合いの秘訣かもしれない。


 いわゆる話しっぱなしで聞きっぱなしでいいのだ、たまに日常的な共通の話題があるだけで私たちには十分で。


 出来るならたまにお茶しながらミドリの彼氏・彼女 (植物) の惚気を聞きながら時々相槌を打つようなゆるい関係性を末永く続けていきたい、そう私は思ってたり……ミドリもそう思ってくれると嬉しいけどね?



「ところでさー」


「んー?」


 

 いつもの惚気と日常会話をしていた時、ふとしたタイミングで話題のキリこそ良かったけどキッカケもなにも無かったはずで──

 


「ユリユリって告白されたりした?」



 急にぶっこんできたああああ!?


 そりゃ昨日の校門前での出来事だし噂になってる可能性もあるよねえ!


 確かに幼馴染の色恋沙汰なんて格好の話のタネでしょうとも!



「あー、されたよ?」


「っ!? ど、どうなった??」


  

 思ったより食いついてくる、まぁ私って浮いた話なかったもんね、珍しいよね。


 実際ミドリには私は「自身が付き合うより (百合) カップル眺めてた方が幸せだからね~」と話していた。


 そりゃ無敵だった私が小学校低学年ぐらいまでなら()()()()()()()()()()()()()()()、幼い頃すぎて若気の至り的な感じで実質ノーカンみたいなものだしね!



「断ったよー」


「そ、そうなんだ」



 何故かほっとしているミドリ、まぁそりゃどこの馬の骨ともわからない人に幼馴染が告白されたことに対して私の身を案じてくれたのだろう。

 

 そこは昔と変わらずに優しい子ですなあ……。



「友達からよろしくってことに」


「そっかそっかよかったよかった………………友達から!?」



 すっごい食いつく、断り方としては定番だと思ったんだけど。



「それは……今後は付き合う可能性もあるってコト!?」


「いやー、(私はそんなつもりないけどあっちは) どうだろうなぁ」



 私としてはカワイイ後輩が増えることはヤブサカではないけど、恋人関係……私が誰かと付き合う……想像できん。


 ……ミドリは何故にそんなショックを受けたような表情してるんです?



「それで思い出した! その子に今日のお昼誘われてるんだけど、行っていい?」


「えっ!? ……い……いや…………い、いいよ」


 

 絞りだすようになんだかイヤそうに言うなぁ。


 そりゃ幼馴染の第一人者としては私が変な輩と (友達として) 付き合うのではないかと気になるのだろう。



「ごめんね、明日はお昼一緒しよ」


「うん……」



 ミドリとも親しい幼馴染関係は続けていきたいからね!



「じゃあお昼オッケーと返信と……」


「れ、連絡先交換してるんだ?」


「まあね。昨日もおやすみと今日もおはようメッセージあって律儀だよねぇ」


「…………そうなんだ」

 

 

 …………あれ? なんかミドリ、そのなんというか……フキゲン?


 基本的に明るいミドリにしては珍しい、いつもなんとなく一緒にお昼ご飯してただけに急に別の誰かと約束するのは良くなかった……?



「ダメだったら断るけど……?」


「い、いいって! でも明日は私とだかんね!」


「わかった、約束するよ」


「絶対だよ?」


「う、うん」



 なんか圧を感じるな……?

 

 まぁでも幼馴染としては明日は一緒にご飯食べよ的な誘い、改めて言われて悪い気はしないですね!


 にしても珍しいミドリを見れた、女友達相手にグイグイくる幼馴染ギャルシチュとか”私”じゃなかったら最高なのに……第三者から見たいやつだよね。


<カクヨムでも連載中>

彼氏持ちなのに探りを入れてくる幼馴染系女子です。

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