仲間探し③
「おい……まじかよ……」
レオが俺の城を見て驚いている。
そりゃ驚くよな。魔王がこんなボロボロの城に住んでたら。
「あぁ、マジだよ」
悲しいけどマジなんだよ。
「ほら、中に行くよ」
そう言って城の中に入るとレオがまた口を開いた。
「ご主人様って『一応』、魔王……だよな?」
レオが失礼な事を聞いてくる。
「レオ」
それを聞いていたリオサが口を開く。
リオサが変わりに言ってくれるっぽい。ありがとう!リオサ!
「こんなんでも『一応』魔王でご主人様なのです」
リオサ。君もか。
「そんな事よりさ、レオ。君に話があるんだ」
「ん?なんだよ?もし俺に何かしろって話なら俺は動かないぜ?俺は言う事を聞かないって奴隷商人も言ってたろ?」
レオがこっちを向きながら言う。
「いや、その話じゃない」
そう。そんなことはどうでもいいんだ。
レオを奴隷として買ったが、俺は奴隷として働かせるつもりはない。
ステータスも上がんなかったし、このまま解放してやろうと思う。
「ちょっとこっち来てくれ」
「あんだよ?」
近づいてきたレオの奴隷の首輪に触れる。
「契約解除」
俺がそう言うと、奴隷の首輪が取れる。
「何してんだよ!?」
レオが大きな声を出す。
「あぁ、奴隷契約を解除したんだ」
「そりゃ、見れば分かる!そうじゃなくて、何で解除したんだよ!?」
まあ、奴隷として生きてきたんだ。驚くのもわかる。リオサも最初はビックリしてたしね。
「俺はクビか?」
「いや、そうじゃない。レオに選択肢を与えたいんだ。」
「選択肢だと?」
「そう。このまま俺の配下として働くか、外に出ていくかだ」
相手に選択肢を与えて、相手が自ら仲間に加わる。もしかしたら、それが【友達の輪】の条件になってるんじゃないかと俺は思った。
だから俺はレオに選択肢を与えた。
「お前、面白れぇーな」
レオが顔を近づけてくる。
なんだ!?もしかして……キスでもするのか……!?
だが、そんなわけもなく、レオは俺に背を向ける。
「いいぜ。仲間になってやる。その代わり俺が配下になるんだ。お前……いや、魔王様には最強の魔王になってもらうぞ?」
俺はステータスの変化を感じたので、ステータスを確認してみた。
上がってる……!やっぱり、条件は『相手が自ら仲間になる』だったのか。
「ありがとう。レオのおかげで最強に一歩近づいたよ」
俺がそう言うと、レオは不思議そうな表情を浮かべた。
「どういう意味だ?」
【友達の輪】の効果で生じるステータスの変化。それは相手が信頼できる人物かどうかを判断する材料になることが分かった。
そしてさっきステータスが変化した。レオが【友達の輪】の効果範囲に入ったって事だ。
俺はレオにスキルの詳細を話すことにした。
「なるほどな。じゃあ魔王様は真の仲間が増えれば増えるだけ強くなるって事か」
「そういう事だね」
「裏切り、もしくはスパイも分かる訳だ」
「スパイ……か」
これから色んな奴を仲間にするわけだし、気を付けなきゃいけないよね。スパイはいいけど、裏切りなんて考えたくないな。
「もしスパイが居たら私がすぐに殺してみせましょう」
「殺しまではしなくていいよ。俺は非道な魔王にはなりたくないからね」
「それは失礼しました。魔王様。」
分かってくれてよかった。
「では半殺しに……」
「ダメダメダメダメ」
リオサは怒らせると怖そうだ。
「なぁ、これからも仲間探しするんだろ?」
「うん。その予定だけど」
「ずっと奴隷を仲間にすんのか?」
「いやー……それは……」
そんな会話をしている時だった。
ドンッと外で何かが爆発したかのような大きな音がした。
「なんの音だ!?」
俺が驚いていると、正面の扉が開く。
リオサとレオが俺の前に出る。
「お下がりください魔王様」
「下がってろ魔王様」
2人が戦闘態勢に入る。
俺は何が起こったのかつかめないままでいると、声が聞こえた。
「魔王。貴様を倒しに来た」
そこには武装した少年が立っていた。




