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メディスvs魔王狩り②

「死ねや! ゼクスゥ!!」


 氷魔法で剣を作り出し、ゼクスに向かって飛ばした。

 こいつ……!何て野郎だ。俺は100本以上は飛ばしたハズだ。細かく数を数えたわけじゃないが、消費されたMPの感覚的に間違いなくそのくらいは飛ばした。なのに、こいつには1本も当たらなかった。全部壊しやがった……!!


「その程度か? 相変わらず、大魔王も大したことないな」


 こいつは本物だ。本物の強者だ。俺はいつの間にか、また余裕ぶっこいてたみてぇだ。


「安心しろよ。俺はこの程度じゃねぇからよ」


 俺は氷で作った剣を持ってゼクスに襲い掛かった。

 近接戦闘に持っていくか。時間をかければ、100パーセント勝てる方法がある。久しぶりにやるか。


「何だ? 魔法戦闘がメインのお前が俺に近接戦を挑むとは……生きるのを諦めたか?」


 こいつ、俺の事を舐めてるな?俺は確かに魔法戦闘がメインだ。だがな……


「俺は元剣士なんだよォ!!」


 俺の剣とゼクスの大剣がぶつかり合う。ゼクスが俺の剣を涼しそうな顔で受け止めている。

 涼しい顔しやがって……すぐに歪ませてやるよォ!


「おいおい、いいのか?」

「何がだ?」

「俺の剣はよぉ。普通の剣じゃねぇ。俺の『魔法』で出来た剣なんだ。どういう意味か分かるか?」


 俺の言葉を聞いたゼクスが、何かに気付いたかのように自分の手元を見た。


「なに!?」


 ゼクスの手が凍りかけていた。

 

「俺は世界でトップクラスの氷魔法使いなんだよ。一瞬で凍らせてやるよ!!」


 さっきとはちげぇ。この距離、そして俺の剣に触れている。これは絶対に躱せねぇぞ!

 俺は手に持っている剣に魔力を一気に注いだ。すると、ゼクスとその周辺が一瞬にして氷の塊となった。


「馬鹿が。お前は剣士だから、絶対に俺の剣を受け止めると思ったんだよ。お前が魔法戦闘メインの人間なら警戒していただろうがな」


 ふぅ。疲れたな。本来この程度の戦闘なら疲れることはねぇが、相手が相手だから流石に緊張して疲れちまった。精鋭部隊のゴミ共は失ったが、まあいい。新しく集めるだけだ。


 これで魔王狩りを倒した男として、名前が広がるだろ。前の件で俺の事を馬鹿にしてきた奴らを見返せる。あの件以降、俺の名は嫌な方に広がりやがったからな。あのルードが倒せなかった魔王狩りを倒したんだ。俺は間違いなく強くなってる。いつか……いつかあの野郎もこの手で……


「それで終わりか……?」


 !?

 後ろの声に、俺はすぐ振り返った。

 こいつ、何で生きてるんだ……?


「お前は……間違いなく凍ったハズだ。何故生きてる!?」


 ゼクスが何もなかったかのように立っている。

 間違いなく俺は凍らした。最初とは違って、凍るところを確認したハズだ。なのに……なのに何故こいつは、生きてるんだ!?


「ああ、確かに凍った。俺の周りがな」


 ゼクスが先ほどまでいた所には綺麗に氷が出来ていなかった。

 どういうことだ?凍っているように見えただけか?いや、そもそも何故そこだけ綺麗に凍ってねぇんだ?こいつ、もしかしてスキル持ちか……?


「何だテメェ……もしかして魔力無効系のスキル持ちか?」


 ゼクスは頷いた。


「ああ、そうだ。俺は魔力を無効にするスキルを持っている。だからお前の氷魔法は俺には効かない」


 まじかよ……魔力を無効にするスキルは聞いてねぇ。流石に不利だな。ここはムカつくが、逃げた方が良さそうだな。ルードは魔王狩りのスキルについて何も言ってなかったから、知らねぇのかもしれねぇ。これは大きな情報を手に入れた可能性がある。ここはさっさと逃げるか。


 俺はゼクスに対して背を向けた。すると、ゼクスは俺に向かって大剣を振ってきた。


「逃がすわけないだろ?」


 俺は氷の防御魔法を背中に張った。

 これを利用しよう。こいつの馬鹿力で振った剣を防御魔法で防げば、一気に逃げることが出来るだろ。


 何故だかはわからないが、俺はさっきの事を急に思い出した。

 こいつ魔力無効系のスキルを持ってるって言ってたよな?じゃあ何でさっき、こいつの手は『凍ってた』んだ?凍っていなかったのは『剣』の方じゃなかったか?何故俺は今、こんな事を思い出したんだ……?何で俺は……なん……


「あぐぇ……?」




「馬鹿はお前だ。魔法を無効にしていたの俺の剣の方だ」


 ゼクスはメディスの上半身のような物を見下ろしながら言った。


「大魔王もこの程度か……昔と何も変わってないな」


 ゼクスがその場を離れようとした時だった。森の暗闇からゼクスに対して誰かが話しかけた。


「ご苦労様、ゼクス。君はいい仕事をするね! 生かした甲斐があったよ」

「ルード。何故ここに来た?」


 暗闇からゼクスに話しかけたのはルードだった。


「一応……ね。負けるかもしれないと思ったからさ。相手がメディスだし……」


 ゼクスがルードを睨む。


「俺が負けるわけないだろう?」

「それもそっか!」


 楽しそうにルードが返事する。


「それじゃ、俺は帰るね。また何かあったら連絡するよ」


 ルードはそう言うと、暗闇に消えていった。


「俺は面倒な奴の奴隷にされてしまったな……」


 そう言うと、ゼクスも暗闇に消えていった。

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