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目覚めたら最低の魔王でした②

「申し訳ございません。取り乱しました」


 深く頭を下げる銀髪エルフ。


「い、いえ!それよりも大丈夫ですか?」


 銀髪エルフは目を大きく見開く。

 何をそんなに驚いているんだろう?てか、目でっか。

 銀髪エルフは急に涙を流し始めた。


「えっと、どうされました?!」

「その、魔王様に心配されたのが初めてで……」


 魔王ってそんなゴミ野郎だったのか。

 目の前で女性が無くという経験をした事が無い俺は、どうしたらいいか分からずただ見ているだけだった。

 数秒経ちどうやら落ち着いたらしい。


「申し訳ございません」

「落ち着きましたか?」

「はい」


 急に泣くからビックリしたな。こんな時イケメンメンタルを俺がもってたら……って

 そんなことよりさっきの続き続き。


「それでさっきの続きなんですけど」

「はい」

「俺が嫌われてるって言ってたじゃないですか?」

「そうですね」

「もしかして嫌われてるってだけで殺された訳じゃないですよね?」

「いえ、魔王様は嫌われてるという理由だけで殺されました」


 まじかよ。殺される程嫌われるなんて、何をしたんだこの魔王は。


「何で嫌われてたんですか?」


 気になる。自分がどれだけ嫌われていたか。


「魔王様は配下に無理難題を押し付けておりました」


 ……


 それだけ……?


「それだけの理由で殺されたんですか?」

「はい。そうです」


 それだけで殺すって、もしかしてこの世界では殺すラインが低いのか?


「そんな簡単に殺されてしまうんですね……」

「いえ、普通は殺しません」

「魔王様の配下がタチの悪い連中でして」

「配下のほとんどが簡単に他人の命を奪うタイプの人間でした」

「そして魔王様を殺した後に皆出ていきました」


 なるほどね。そんな連中を配下にして、しかも嫌われてたら殺されるわな。

 それで殺された魔王の体に俺の魂が入ったという感じなのかな。


「わかりました。教えてくれてありがとうございます」


 一つ疑問が残る。何でこのエルフは出ていかなかったのだろう。

 魔王が死んだ時に出ていけばよかったのに。出ていけない理由でもあったのかな?


「それであなたは…」


 てか、俺このエルフの名前知らないな。


「えーと、お名前は?」


 人生で初めての女性に名前を訪ねるというビッグイベント


 ドキドキしてきた。


「私はリオサと申します」


 リオサ、か。

 初イベント達成。


「リオサさんは何で城に残ったんですか?」

「それは……」


 ちょっと考え込むリオサ。


「私は魔王様の奴隷なのです。そして奴隷の首輪を付けているとご主人様の元から離れられなくなるんです」


 やっぱり奴隷だったか。首輪もそれっぽいし怯え方とか色々と納得。


「離れるとどうなるんですか?」

「首輪が爆発し、死んでしまいます」


 わーお。結構えぐいな。


「リオサさんは俺の奴隷なんですよね?」

「はい。そうです」

「なら奴隷の首輪の解除ってどうやってやるんですか?」

「え?」


 また大きく目を見開くリオサ。


「そんなもの解除しちゃいましょう」


 奴隷なんてかわいそうだし、それにあの怯え方は異常だ。

 解放してあげよう。


「首輪はご主人様にしか取れません」

「ご主人様が首輪に触り『契約解除』と言えば解除されます」

「わかった」


 俺は首輪に触り


「契約解除」


 そう言うと首輪が外れた。

 魔王が自分自身で奴隷契約の解除をした事が信じられないのか、リオサは驚いた顔をしている。


「どこでも行っていいですよリオサさん」

「あなたは自由になったんです」


 その瞬間、力が湧いてくる感じがした。

 なんだこれ!?

 俺が驚いていると。


「私は魔王様に一生を捧げます」


 リオサは片膝をつき言った。




「それで俺はこれからどうしたらいいでしょうか?」


 リオサに問いかける。


「魔王様は魔王なのです。配下に敬語は不要です」

「わかり……わかった」


 よし。まずは魔王をやめよう。俺には重すぎる気がする。


「魔王ってどうしたらやめれるかな?」

「魔王はやめれません」


 リオサは即答した。

 なに?やめれないだって?


「どうして?」

「魔王というのは称号なのです」


 称号ってゲームとかでよくあるやつか?


「称号?とは?」


 魔王って勝手に名乗ってるか、周りがそう呼んで恐れられてるだけじゃないの?


「本当に何も覚えていないんですね」

「ごめん……」

「頭の中で『ステータス』と唱えてください」


 ステータス!!

 そう唱えると目の前にゲームのステータス画面のようなものが現れた。


「おお、すごっ」


 えーと、

 レベル13、攻撃力5(+50)、魔力3(+120)、MP3(+300)

 称号【魔王】 スキル【友達の輪】 種族【人間】

 称号の所が魔王になっている。


「これが俺のステータスか……」


 これは……弱い……のか?

 強いか弱いかわかんないな。


「これって強いの?」


 俺はステータスを指さして見せた。


「ステータスは他人には見えません」


 リオサは首を横に振りながら言った。


「そうなの!?」


 俺はさっき見たステータスをそのまま伝えた。


「あまり……強くはありませんね……」

「それにプラスというのが何かわかりません」


 確かに……プラスってなんだろう。

 基礎能力+追加能力という事なのかな。


「リオサのステータスはどうなってるの?」

「私はレベルが40で攻撃力50」

「魔法は自信があって魔力120でMP300です」

「称号とスキルは無くて種族はエルフです」


 強くね?でも称号とスキルがない?


「称号とスキルはないの?」

「はい。称号やスキルは特別ですので持っている方が珍しいです」

「そうなんだ」


 てか、そんな強いなら俺のこと余裕で倒せたんじゃないか?

 と思ったけど奴隷の首輪の効果で反撃出来なかったんだろうなぁ。

 ん?攻撃力50で魔力120、MP300?俺のプラスになってる数値と一緒じゃないか?

 もしかして……


「スキルの効果を見る方法ってあるかな?」

「はい。ステータスのスキルの部分を開くように考えれば開けますよ」


 確認してみると思った通りの説明が書いてあった。


 スキル【友達の輪】

 仲間のステータスを自分のステータスに追加する


 やっぱそうか。さっきの力が湧いてくる感じはこのスキルが働いたからか。

 てことは仲間を増やしまくったら最強になれるんじゃ?

 ついでに魔王の称号も開こうと思ったが開けなかった。


「これって称号は開けないの?」

「はい。称号は開けませんし消す事も出来ません」


 なるほどね。


「あ、そういえばリオサは魔法が得意だって言ってたよね?」

「はい。言いました」

「リオサは何の魔法が使えるの?」

「私は炎系統の魔法を得意としてます」


 炎系統か、かっこいいな。


「見せてくれないかな?」

「そうですねぇ」


 考え込むリオサ。


「ここで魔法を使うのは危険なので、一旦外に出ましょうか」

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