第9話ー②
登場人物(※身体的性で表記)
・久米香月くめ かずき【17・男】・・・・大和まほろば高校3年2組・野球部主将
・縄手章畝なわて あきや【30・男】・・・久米香月のクラス副担任
・斎部優耳いんべ ゆさと【40・女】・・縄手章畝の婚約者
・木之本沢奈きのもと さわな【17・女】・久米香月の彼女
・葛本定茂くずもと さだしげ【17・男】・久米香月の幼馴染で野球部
・山本水癒やまもと みゆ【16・女】・野球部マネージャー
・戒外興文かいげ おきふみ【16・男】野球部2年生
・曲川勾太まがりかわ こうた【18・男】野球部3年生
・久米香織くめ かおり【47・女】・・・・久米香月の母
・葛本義乃くずもと よしの【48・女】・・葛本定茂の母
・小槻スガルおうづく すがる【31・女】・・・・・・・・斎部優耳と同じ社内チーム
・雲梯曽我うなて そうが【25・男】・・・・・・・・・斎部優耳と同じ社内チーム
・北越智峯丸きたおち みねまる【15・男】・・・・・・・野球部1年生
・宇治頼径うじ よりみち【24・男】・・・・・・・・・・北越智のパートナー
・新口忠にのくち ただし【49・男】・・・・・・・・・・久米香月の父親
・ディアナ・カヴァース【年齢不詳・DQ】・・・・・・・・新口忠のパートナー
北越智峯丸を乗せたバイクは、一町東交差点を左に曲がる。
曾我川と平行に走り始めた宇治頼径に
「あっちや!」
対岸を指さした。
右折して橋を渡り、右手に閑散とした住宅が並ぶ脇道を進む。
小高い丘を過ぎ、小さな橋を越えた交差点の一時停止でバイクを止めた頼径は、
「この奥やな。」
峯丸に振り返った。
フルフェイスヘルメットのバイザーを上げた峯丸は、ステップに立ち上がり、前方に目を凝らした。
「行こか!」
用水路を左に、ゆっくり進む。
バイクのエンジン音だけが、存在感を際立たせ、住宅が密集する地区に侵入した。
外灯に照らされたT字路。
カーブミラーの付いた電信柱の元、バイクのヘッドライトに浮かび上がったのは、横たわった自転車だった。
近づきエンジンを切った頼径の背中に手を置き、峯丸は飛び降りた。
ヘルメットを外し、注意深く転がる自転車と辺りを見渡す。
用水路を左右に覗き込む。
虫の声もなく、静まり返った空間に、県道から届く地響きに似たトラックのうなりが反射する。
頼径はスタンドを出し、ゆっくりT字路の西側に顔を向けた。
「逃げられた。」つぶやき近づく峯丸に、細く伸びる路地の先を目で合図した。
お互い鋭く視線を合わせ、頷いた二人は奥へ歩き出した。
由々しき生温かな風が漂う路地は、ひっそりと沈み、人々の生活の営みは感じられるものの、深海にいるような孤独で満ちていた。
数十メートルほど進んだ頼径は、隠されるように高いブロック塀で囲まれ、視界が遮られて中がうかがい知れない境界線で立ち止まった。
ゆっくりとそちらに顔を向ける。
そこには、夜陰に沈む石灯篭を両端に、小さな瓦屋根の固く閉じられた木製の門がひっそりとたたずんでいた。
「ここや・・・。」
観音開きの扉を封印するように、突支棒が差し込まれている。
「なんでいきなり・・・封印が解けたんや・・・・。」
扉の奥を見つめる頼径に並ぶように立ち、峯丸はつぶやいた。
「・・・・いや、ここの祭神ではないけど・・。」
頼径の瞳の形が変わり、僅かに金色に発光する。
「そうゆうことかぁ・・・」
「なんかわかったん?」
静かに頷き、黒く戻った瞳で峯丸に向き直った。
「実はこの方の・・・」
頼径の言いかけた言葉に、手のひらで制止を促した峯丸は【こちら】に視線を移した。
―――――――――――
はい!皆さん突然ですが、ここで!
【峯丸の!マルっと歴史の太道コーナー】
ドンドン!パフパフ!
キツネはコンコン!
冬彦マザコン!
オトコは巨根‼
デカいの大好き、北越智峯丸です!
そもそも奈良県の橿原市ってどうゆう場所か皆さんご存じでしょうか?
この物語の舞台である橿原市には、面白い伝説が数々残っています。もう、お気づきの方もいらっしゃるとは思いますが、我々の名前も、町名やその由来から来ています。
少しここで、橿原市の伝説を知っておいてもらえたら、この物語の裏設定がわかり、更に面白くなるんじゃないかなぁーと思って、このコーナーを突然始めちゃいます!
なんとこの橿原市!日本の発祥の地と言われています。
知ってました??
今も脈々と続く、初代天皇が爆誕した場所! なの! です‼
橿原市久米町にある【橿原神宮】には、その初代天皇であらせられる、神武天皇と皇后が祀られてるんです!
どうやってこの橿原に爆誕したのか。
ぶっちゃけ、その爆誕伝説は、【古事記】や【日本書紀】などによるもので、いろーーんな説があって神話の域を越えないんですが、めちゃめちゃ簡単に言うと・・・。
【天照大御神】(あまてらすおおみかみ)の孫の、さらに子どもの子どもの子ども、ここらへんごちゃごちゃですが、とりあえず血を受け継いだ【伊波礼毘古】(いわれびこ)後の神武天皇が、今の宮崎県から大船団を率いて、大和の国まで苦労に苦労をかさねて遠征してくるってのが始まり。
え?なんで大和かって?
詳細は不明なんですが、東には豊富な資源と素晴らしい技術を持った国があって、それを手に入れたいって思ったっぽいです。
で、その道中、色々あったけど最終的には邪神や豪族たちとの戦いに勝って、畝傍山のふもとに作った【橿原の宮】、今の橿原神宮がある場所にて、初代天皇として即位爆誕し、日本を統一しちゃったってことなんです。
その話は【神武東征】って呼ばれてて、神話と実話がごちゃまぜになってるっぽいから、冒険ものRPGとして読んでも、なかなか迫力あって、面白い話なんやけど、これには続きがあって・・・・・
今、よっちゃんと僕の目の前にある小さな神社
【嗛間神社】(ほほまじんじゃ)
その初代天皇である神武天皇の、前后【吾平津媛】(あひらつひめ)が祀られている神社なんです。
え!前后⁉
はいはいはい。かなり神武天皇やっちゃってます。
もう、涙涙の物語です!
前后の【吾平津媛】とは、今の宮崎県である日向にいたときに既に結ばれていて、共に奈良県である大和国を、力を合わせて目指してたんです。
苦しい時も、悲しい時も、お互いを励まし合い、支え合い、時には喧嘩もしたかもしれません。
時間を重ねるごとに分かり合えて、共感できることが増えていった。
はずなのに・・・
神武天皇が大和を平定・即位した後。
要するにクライマックスを、一緒に大喜びで祝い合った後すぐですよ!すぐ!
もうビックリです!
な・な・な・なんと!
橿原市のおとなり桜井市・三輪の【大物主神】(おおものぬしのかみ)の娘【媛蹈鞴五十鈴媛】(ひめたたらいすずひめ)を皇后に迎えちゃったんです!
えええええ!あれぇーーーーって感じでしょ!
投げ出されそうな三角波を、切り立った険しい山々を一緒に越えてきた逞しい妻よりも、清楚な政治的にも優位になりそうな、可愛い若い女の子を皇后にしちゃったのです!
まあ、三輪のオトンの計略に嵌められたのかも知れませんが・・・・
それだけじゃないんですよ!奥さん!
神武天皇、前后である吾平津媛が悲しみのあまり、出ていく事を止めなかったようです。サイテーです。
この時の三輪の小娘の顔を見たかったです。(笑)
でもこの方、出身地の日向に帰らず、神武天皇のすぐそば、今の橿原市と御所市の境界線に近い御所市柏原にひっそりと暮らし始めたのです。
きっといつか神武天皇が自分の元に戻って来てくれるんじゃないかと、信じていたのかも知れません。
また、橿原と柏原の読みが同じなのは、泣けてきます。
なんて、健気なんでしょう・・・・・
ここまででも、お腹いっぱいなのに、これだけではなんです!まだありますよ!
実は‼
【吾平津媛】(あひらつひめ)との間には日向を旅立つ前から、なんと!なんと!
【手研耳命】(たぎしみみのみこと)という名の子どもがいたんです!
要するに第一皇子ですよね。
ちなみにどこに眠っておられるのかは未だに不明です。
まあ正直、子どもながら、あの長旅と繰り返す戦火の中を、よく生き延びたなぁーと思ったりもしなくもなかったり・・・・
で、彼は結局、政務に関わりながら、母親と一緒に大和に留まります。
そして神武天皇崩御後、あの清楚な皇后【媛蹈鞴五十鈴媛】(ひめたたらいすずひめ)との間に生まれた二人の子どもたち【日子八井命】(ひこやいのみこと)と、【神八井耳命】(かんやいみみのみこと)後の【綏靖天皇】(すいぜいてんのう)に反逆を起こした主犯格として暗殺されてしまうんです。
彼は神武天皇の諒闇中(喪に服す期間)に二弟を害することをはかったとなってるのですが、勝者の歴史なので事実は闇の中です。
きっと、腹違いの兄である、第一皇子に天皇の座を渡したくなかったんでしょうね。
それにしても、愛する人との唯一の一人息子を、後妻さんの息子たちに殺されてしまった母親の気持ちは測り知れないですよね!
っと、ここまでですと、三輪チームが悪者っぽくなっちゃうのですが・・・・・
とは言え、神話でこの生生しさは無いだろうし、実話にしては英雄伝っぽいし。
まあ、どっちにしても紀元前から、人間ってちっとも成長しないなぁーと感じてみたり。
皆さんの中にも、心当たりある人がいるんじゃないでしょうか?
いかがだったでしょうか!
大和国であった橿原市周辺にはこんな話が、いーーーーっぱいあります。
皆さんにできる限り、ご紹介できたらと思っていますので!
【峯丸の!マルっと歴史の太道コーナー】
で、またお会いいたしましょう!
キツネはコンコン!
冬彦マザコン!
オトコは巨根‼
デカいの大好き、北越智峯丸でした!
バイバイ!
――――――――――
[・・・もぉ、いい?]
「オッケー」
――――――――――
「いや・・・・子どものほうやな・・・。母親はまだこの場所に眠ってる。健気なお方やで、ホンマに。」
頼径は大きく息を吐く。
「じゃあ一柱だけ解けたってこと?・・・・封印とかやなくて、成仏させてあげて、転生させてあげやな。だから、いっつもこんなややこしいことになるんやんか・・・・。」
腕を組んで峯丸も大きく溜息をつく。
「昔の人は、なんでもかんでもすぐ封印したがるからなぁ。」
「どうする?」と頼径に視線を向ける。
「うーん。」と唸り考えるも
「しばらくは誰かの体に入ったままやろなぁー。見つけにくいで・・・。悪さはせんやろうけど。」
困ったようにこめかみをポリポリ掻く頼径。
「それはわかる。あの自転車、野球部の曲川先輩のやったし、先輩の姿がないってことは、体の中に入っとるんちゃうか。」
峯丸はT字路の街灯に浮かび上がる自転車に視線を移した。
「え?そうなん!」
驚いた眼で頼径も見る。
「峯くんとこの学校、ホンマになんかあるんちゃうか?集まり過ぎやで。」
「他に誰かおるん?」
「俺らもそうやけど、なんとなくやけど・・・そんな気配するで。」
はぁーーーっと組んだ腕を解き、またため息をついた頼径は、
「まあ、峯くんそばにおったら、なんとかできるでしょー。」
峯丸の両肩をもんだ。
「ええええっ!めんどくさいーー。」
白目で顔を向ける。
「とはいえ、油断はでけんけど・・・俺もできる限り近くにおるで。」
頼径はそのまま峯丸を抱きしめようとした。
瞬間、閉ざされた扉の向こう側を、唸り声のような突風が叩く。
「うわ!」
驚き、後ずさりをする。
・・・・・・・・・・
「・・いちゃいちゃすんな、って。怒られた。」
「こわっ」
罰悪そうな表情で、手を合わせる。
「行こか。前みたいに邪神が放たれたんかと思って、めっちゃ焦ったわぁ。」
「よっしゃ!気分切り替えて、明日は試合や!」
峯丸は歩き出しながら、大きく欠伸をして腕を天に伸ばす。
「じゃあ、家まで送るわぁ」
「え、よっちゃん今日は泊まってや。」
「ご両親おるやん。」
「親、両方とも発掘調査で出雲行っとる。」
「へーぇ。また出雲とは色々繋がるなあ。わかった。」
「よっしゃ決定や!風呂入って、飯食って、エッチして、寝よ!」
「オッケイ!。で、この自転車どうすんねん。」
「・・・・どーしよ。」
橿原神宮前駅まで小走りに駆けてきた縄手と久米は、増え始めた人の数に駅前ですれ違う人、立っている人、人と言う人の目が気になり、電車を諦め二人タクシーで帰宅することにした。
脳裏に焼き付いたあの笑顔が、何度も寒気を送り付けて来ていた。
今までにない疲労感で玄関のドアを開けた久米香月に、食欲をそそる、とてつもなくいい匂いが届く。
先ほどとは違う、全く別の重さが香月の両肩に圧し掛かってくる。
「ただいま…。」小さく呟き、野球用の洗濯籠に土で汚れたユニフォームを入れ、母と目を合わさずにそのまま自室へ向かった。
またこんな時間が始まってしまった。
ベッドに置かれた、アイロンがあてられ、綺麗に畳まれた背番号入りのユニフォームが、明かりをつけた部屋に白く光る。
わかってる。自分を今までたった一人で育ててくれたことはわかってる。どれだけ苦労を掛けていたか、想像するまでもなくわかってる。自分ではなかなか落ちない汚れたユニフォームも、どんなに疲れていても、こんなに白くなるまで洗ってくれた。
だけど母の望む姿になるのは違う。
本当の自分を殺してまでも、母の望む姿を演じ続けるなんてできやしない。
きっと母を恨んでしまう。母を嫌いになってしまう。
母の事は好きでいたいし、いつかひとりで旅立つ時に感謝していたい。だからこその思いだ。
キッチンから呼ぶ声がする。
夕食の準備ができた。
「いただきます。」母の香織と向かい合って座り、目を合わせることなく冷えた麦茶を一口飲んだ。
湯気のたつ白米が盛り上がったどんぶり鉢を、大きく口を開けながら香月は持ち上げた。
いちいちと言ってもいい程、綺麗に皿に盛りつけられた料理は、おいしく食べて欲しいとの母の願いが感じられていた。
わかってる。十二分に届いている。だけど・・・
そうされるほど苦しくなる香月は無口なまま、本当においしい夕食を頬張り続けた。
母の香織も、何も言わないまま箸を料理につける。
茶碗をテーブルに置くたびに、カツンと音が響く。頬張る時の息遣いまでもが鼓膜に届く。
静かすぎる食卓。こんな状況も母が望んだ家族の姿と違うこともわかっている。
俺ですら望んでいない。
少し前なら、部活の話題に始まり、学校での話へと広がり、食後には母と共に食器を洗ったり、お茶を飲んだりと和やかな雰囲気のまま自室に戻っていた。
もう、あんな日々は戻ってこないんだろうか。
箸を持つ手をテーブルに落とし、うな垂れてしまう。
ポツリと母が口を開いた。きっと同じ思いだったのかもしれない。
「口に合わなかった?」
目を覚ましたように、ハッとした香月は母の香織に一瞬、目を向け、
「おいしいよ。ありがとう。」
崩れそうな笑顔で頷き、箸を持つ手を上げた。
・・・・・・・・・・
「明日の試合、頑張ってね。」
白米を口にする香月に、優しく言葉をかける。
「うん。頑張る。」
会話を続けたい母の気持ちに逆らわず、香月は頷いた。
「本当に応援に行きたいんだけど・・・。」
「・・うん。明日は勝つから、次でもいいし。」
高校に入学してから、公式戦では一勝も経験していない香月の口から、勝利を断言した台詞に驚き微笑む。
「大学に行っても、やっぱり野球は続けるんでしょ?好きだもんね。」
「うん・・・どうかな?」
曖昧に答えながら、母の香織に違和感をおぼえる。
懇談会で見せた母の鬼の形相。完全に自分を病人とし、否定していたあの姿から、湯呑みを両手に、微笑みかける今の姿と繋がらなかった。
「大学、どこ行きたいか、決めてるの?」
「野球ひと段落したら、夏季講習でも行く?」
「本当に成績上がったもんね、お母さん嬉しいわ。」
ただ「うん。」と頷くだけの自分に、語りかける。
「香月は他の事に気を取られていないで、今は目標に向かって頑張ってね。」
最後のエビフライに箸を伸ばした腕が止まる。「他の事ってなんやねん。」反発する言葉が零れそうになるも、今のこの場を乱したくない気持ちが勝り、耐えるように頷きながら箸でエビフライを箸で突き刺した。
「そう言えば、マクドで働いてる高田さんの娘さん、おめでたなんだって。」
「ふーん。」とエビフライの尻尾を嚙み切る。
「おばあちゃんになるって、どんな気持ちなんやろね。」
視線を湯呑みに落とし、両手でクルクル回す。
何も答えられないまま、麦茶で口の中の脂を流し込んだ香月は、母が描いているであろう、幸せな家族のイメージに気付かないふりをするも、
「お祝い、何がいいかな?」
言葉を続ける母の存在に、耐えられなくなってしまった。
嫌味なのか、素直な思いなのか母の本心がわからなくなった香月は「ごちそうさま。」と立ち上がり、手早く食器を洗い、逃げるように自室に駆け込んだ。
力尽きるように倒れこんだベッドの上、香月はどうしょうもない気持ちに叫び出しそうになりながら、枕に顔を深く埋めた。
わかってる。一人っ子の自分がゲイであることは、母に孫を見せてあげることは難しい。子供を抱かせてあげることもできない。せめて兄弟がいてくれていたら、まだ救いがあったかも知れない。だけどいない。血統の話となると、久米家は自分で絶える。
わかってる。わかってる。
だけど、どうしようもないんだ。
ごめんなさい。お母さん。
自分に嘘を付いて、誰かと結婚して子どもを持つことは、がんばれば出来るだろうけど、きっとおやじと同じ道を辿ってしまう。
おやじはどんな気持ちで、俺をこの世に誕生させたのだろう。本当に家族ごっこをしたいためだけに俺をつくったのだろうか。
偽りの家族じゃ、やっぱり誰もが幸せになれないと思う。
こんな自分に生まれてしまって、本当にごめんなさい。
だけど、無理です。ごめんなさい・・・・
久米は起き上がり、机の右上の引き出しを開けた。
奥から取り出した、中学の技術の授業で作った木製のペンケース。
そっと蓋を開ける。
中に敷かれたハンカチの上には、東京から持ち帰った父親の遺骨の破片が眠っていた。
【トゥルーカラーズ=僕らの家族スタイル】オリジナルイメージソングアルバム
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