FANTASY GUILD 英雄の黎明編 第一話 出会い
ここは魔法や剣が存在する世界「メモリーワールド」
そんな世界である一人の青年が「本物」の最強になる物語。
最初からクソ強なのに仲間と出会いさらに強くなる!「英雄」となれ青年よ!!
ここは魔法や剣が存在する世界「メモリーワールド」
数多くの種族が存在し、様々な国があり、秘境が存在する。そしてこの広い世界を旅するため作られたものがある。それは「ギルド」である。ギルドに所属するものは、モンスター討伐やアイテム集収、人からの依頼を受け、報酬を貰い暮らしている。
「よし....行くか」
この少年の髪色は黒く男のわりには髪が長く後ろ髪を高いところで結んでいた。ポニーテイルと言った方が早いだろう。背はそれほど大きくなく細身であり、目は宝石のような綺麗な蒼色の目をしていた。そして、
左腰には剣が一本納められていた。パッと容姿だけ見れば女の子と見間違われても仕方ない。
そしてここから彼の伝説が始まる。後に、彼と出会った者はこう言う
「英雄」と。
「えぇーーーー!」
と深い森の中で大きな女声が響き渡った。その大きな声に驚き木の枝に乗っていた小鳥達が慌てて飛んでいった。その大声を出した女の子は、血に染められたかのように髪色は赤かったが宝石かのように輝いていた。前髪はセンターで分け、後ろの方はツーサイドアップになっていた。目は鮮やかで綺麗な赤色の瞳をしていた。さらに、顔立ちも整っており、容姿も端麗でどこかのお嬢様のようだった。しかし、着ている服は寝間着姿だった。
「ここ何処!?」
怒りがこもっていた。そして困惑しながら辺りを見渡していた。しかし周りには何も無い。あるのはたくさんの薄気味悪い木々と茂みだった。それに怖がってしまったのか、手足が少し震えはじめた。
「私さっきまで、ふかふかのベッドで寝てたはずなのに一体どうなってるのよ....?」
声も少し震えていた。
すると、森の奥からこちらに近づいてくる物音がしはじめた。この物音に赤髪の女の子は気づいていない。段々とその物音は近づいてくる。
「周りを見る限り護衛も居ないしこの私を置いて逃げたのかしら。みっともない。」
赤髪の女の子は物音が近づいていることも知らず、自分の護衛の悪口を言っていた。
「あんな奴ら、二度と....」
そのときだった、茂みからなにかが飛び出してきた。飛び出してきたやつは、全身が深い緑色の肌で腰には汚れた布を巻いており、片手には錆びてボロボロの短刀を握っていた。
赤髪の女の子は震える唇を恐る恐るを開いた。
「ゴブ....リン......」
赤髪の女の子は恐怖のあまり腰を抜かしてしまった。(怖い怖い怖い怖い怖い....)これまでに感じたことの無い恐怖を感じている。
「ち、近づかないで....汚らわしい」
その言葉に耳を傾けることなくゴブリンは近づいてくる。そのゴブリンは笑っていた。
「ギャッギャッギャッギャア」
とても気味の悪い声だ。赤髪の女の子は逃げようにも脚にうまく力が入らず立てない。ゴブリンを近づけさせないように脚をバタつかせているが、きっとゴブリンから見たら幼い赤子が脚を動かしているようにしか見えていないのだろう。
すると、ゴブリンは錆びた短刀を振り下ろしてきた。女はとっさの反応で避けた。しかし完璧には避けきれておらず脚に切り傷を負い、切り傷から血が流れ出ていた。赤髪の女の子は叫んだ。
「痛い!な、なにしてくれてんのよ!」
女の子の目からは沢山の涙があふれていた。その顔を見ながらゴブリンは楽しそうに笑っている。
そして、ゴブリンは空に向かい叫びを上げた。すると周りの茂みから沢山のゴブリンが現れた。そのゴブリン達は赤髪の女の子目がけて一直線に襲いかかってきた。女の子は半ば諦めながら弱々しく今にも消えそうな声で
「お願い....もう許して......誰か、助けて..!」
と、今出せる精一杯の声で助けを呼んだ。
その声に崖の上にいたある青年が反応した。その青年は少し離れた崖の上から助走を始め崖から飛び出し
た。すると、青年はなにか唱えだした。
「我、アル・ラファエルハートが命ずる。大天使ラファエルよ、そこにいる赤髪の女の子を全力をもって守護せよ!」
すると、赤髪の女の子の周りに水色の結界のようなものが張られた。襲いかかってきていたゴブリンが結界に触れた瞬間ゴブリンは弾き返された。ゴブリンと赤髪の女の子は何が起きたのか分かっていなかった。
なにも理解出来ず困惑していた女の子に一筋の光が差した。そこには美しい羽を生やした青年が舞い降りてきた。赤髪の女の子はその青年の姿に釘付けだった。
「もう、大丈夫だよ」
優しく微笑みながら話しかけた。女の子は頬を赤くして答えた。
「は、はい!」
青年は少し気を使うように問いかけた。
「ちょっと間目瞑っててくれる?」
「わ、分かりました。」
瞼に力を入れながら目を瞑った。
女の子が目を瞑った一瞬だった。多くのゴブリンが消えたのは。青年が鞘に入ったままの剣を横に振りかざした瞬間ゴブリン達は消えた。その一瞬でゴブリン達を殺したのだ。青年は何も無かったかのように
「もう、目開けていいよ。」
「あ、あれ?....ゴブリンは?」
「石を投げつけたら逃げて行っちゃった。」
「でも、ゴブリンは石を投げたくらいじゃ....」
とても疑問げにきいた。
「嘘じゃないよ、信じてくれる?」
と自信ありげに答えていたから、女の子も青年の言ったこと信じ頷いた。
「ありがと。」
感謝の言葉を言われた女の子は嬉しそうだった。女の子は恥ずかしそうに質問した。
「あ、あの!な、名前を....を教えてくれませんか!」
青年はハッとし
「ごめん、まだ名前言ってなかったね。僕の名前はアル・ラファエルハート。とあるギルドに所属している冒険者だよ。」
これが後に伝説を創っていく十二人のメンバーの二人である。
次回はこの件から数年後。物語が大きく動き出す!
伝説のチーム結成まであと10人!頑張れアル、アメ!
誤字など文がおかしいところがあったらアドバイス頂けるとありがたいです。