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第一話:そう、修羅場はいきなり訪れる(前編)


続けました。

寒い冬が終りを告げ、新たな芽吹きを感じる春。

誰もみんな希望に満ちた顔をしている。


いや、してないヤツもいた。


「はぁ〜・・・・・・」


この「は」に濁点をつけたくなるくらいの深いため息をしている彼の名は佐藤 凡人

ちなみに今のため息で今日139回目だ。


「なんで・・・なんでオレが・・・・・はぁ〜・・・」


彼のため息には理由がある。ただの酸欠男ではない


20の時に大手家電メーカーの『日立電機株式会社』に無事就職した彼は。

その後も常に上司のゴマスリをしつつ懸命に働く。


が、しかし。


ゴマスリもむなしく、彼は今から3日前の金曜日に辞令が出て左遷されてしまった。

これが彼の現実である。

オマケに高校時代から付き合ってた彼女に


『あなた、一緒に居てもつまらないのよね』

と切り出されて別れたばかりである。これはひどい


よって人によっては自害しかねない現状を引っ張り彼は懸命に踏み出していく。



「確か・・・・・この辺のはずなんだが」


金曜日に会社から貰った薄っぺらい紙、そう地図である

そして今凡人は本社から6駅くらいは離れた端っこの町を歩いていた。


「完全に隔離されてるじゃねーかjk」




タッタッタッ・・・・・・



後ろから足音が聞こえる。まぁオレには関係ないことだけど。


そう思った瞬間肩に激痛が走った。

「・・・・・っ!!」


肩が強烈な勢いで当たったらしい、そして・・・。

『・・・・・・痛てぇじゃねぇか?』

こわーい顔したお兄さんがこっちを見ている。


あれ・・これって・・・・・死亡フラグ?


ちょうど自暴自棄になってたときになんてこったい。

とりあえず謝りもせず猛ダッシュすることに・・いや、するしかなかった。


『待てやオラァァア!!』

うおぉお、完全に切れてるぅ!

オレは必死に逃げている、もう止めらんないだろうこれじゃあ


よしこのカドを曲がって逃げ・・・。


「行き止まり・・・・・だと・・・」

案の定行き止まりだった。聳え立つ壁、もう死ぬしかないようですごめんなさい


『・・さぁ〜て。これでもう袋の鼠だなぁ、オイ』

目の前にはこわーいお兄さん

どうする、どうするよオレ!!


1、土下座してひたすら謝る

2、戦う


ふとそんな2択が頭に浮かぶ。

普段なら迷わず1を選んでいただろう。だが今日のオレは違った。


「・・・・・・・やったろ・・・」

もうどうでもいい。死んでもかまわない

『あぁ?なんか言ったか?』

思いっきり力んで



「やったろうやないかい!!!!!!」

何故か関西弁になっていた。




つづく・・。


人生何があってもあきらめちゃダメだぞ☆

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