ネリネのお家
「そういえば、リリーちゃん今日はどこに泊まるの?」
緩んだ表情から回復したネリネが聞いてきた。
「うーん、まだ決まってないかな。宿屋ってどこにあるの?」
「それなら家に泊まりなよ!」
「いいの?」
「うん、私のお母さんも会いたがっていたし!」
「それならお邪魔しようかな。」
ネリネのお家に着くと、暖かい光が漏れていた。なんだかおいしい香りもする。
「おかあさん、ただいま」
「おかえりネリネ。あらそちらの可愛らしい子は?」
「リリーです! ネリネとは友達で仲間です!」
ネリネのお母さんはネリネに似ている。同じ赤い髪というのもあるけど、それとは別になんだか雰囲気が優しい感じがする。
ネリネと違うとしたら、ネリネよりも数段育った胸だろう。
ネリネも何年かしたらああなるのかな? いつかは私も! 無理かも……。
「貴女がリリーちゃんね! ネリネから話は聞いてるわ。昔助けてくれたんだってね。とても可愛いのに格好よかったってずっと言ってたわよ。」
「ちょ、ちょっとマ、お母さん! 本人の目の前でそんなこと言わなくていいじゃん!」
「あら、今日はママって呼んでくれないの?」
どうやらいつもはママと呼んでいるみたい。
「リリーちゃんに子どもっぽいと思われるでしょ!」
「もう、リリーちゃんがそんなこと思うはずないよね?」
「うん! こういうネリネも可愛いと思う!」
「リリーちゃんまでっ。」
ひとしきりネリネで戯れた後、夕食となった。
「今日はお婆ちゃんからシチューをもらったからグラタンにしてみたわ。召し上がれ。」
「「いただきます!」」
グラタンには焼いたチーズがのっている。焼かれたことによって、こんがりとしたいい香りが鼻を通る。
グラタンを口にいれると、道具屋でも食べた凝縮された野菜の味と優しさが口のなかに広がる。それに加えて、チーズの塩気が次々と手を動かす。熱いがそれは体を中から温めてくれる。
夢中で食べ進めた。ネリネも喋る暇もなく食べ続けている。
「「ごちそうさまでした。」」
「はい、お粗末様でした。」
「おいしかったです!」
「ふふふ、それはよかった。リリーちゃんさえよかったらいつまでも泊まっていっていいんだからね。」
「でも明日からネリネと冒険に出るので。」
「冒険? ネリネどういうこと?」
どうやらネリネはお母さんに冒険に出ることを話してなかったみたいだ。
「お母さん。そのことについて話があるの。」




