魔物のお肉です
リリーとネリネは大通りにやって来た。
「ふぉぉぉぉぉ!」
見渡す限り色んな出店が出ている。
肉を串焼きにしているところや、果物を売っているところもある。少し変わったものだと、なんかよく分からない置物も売っている店もあった。
「ふふふ、私のおすすめはね、あのフォレストウルフの串焼きよ。」
「フォレストウルフ……。」
それはリリーが5歳の頃初めて倒した魔物だった。
「ええ、私たちは無駄に殺してはいけない。それでも、自分達が生きるためには全く殺さないなんてことはできない。だから、その命に感謝して食べるのよ。」
「ネリネ。うん、わかってる。」
少し考えてしまったが、確かにそうだ。
人の命は、何かの命の上に成り立っている。
だからこそ、感謝を忘れてはいけない、無駄にしてはいけないのだ。
「私が倒したフォレストウルフも誰かの役に立ったのかな。」
「あのあと、冒険者ギルドで買い取られたからおそらくね。皮は人を守る防具になるし、骨は敵を追い返す武器になる。肉はその人の血となるからね。」
「うん、もう大丈夫。じゃあそのおすすめを食べよう!」
まだ思い悩むことはあるけれど、昔よりは割りきれるようになった。
それに次からは、一緒に悩んでくれる友達がいるというのはリリーにとって大きな支えとなった。
「おじちゃん、串焼き2本ちょうだい。」
「おお、ネリネちゃん。今日はお友だちも一緒かい? 今出来立てのやつがあるよ。はい、2本で銅貨1枚。」
「あれ、いつもより安くない?」
「ネリネちゃんが初めて友達をつれてきたからな。サービスだ。」
「も、もう。ありがと。」
ネリネは町の人たちに愛されているようだった。
「あ、お金。」
「いいの、いいの。再会のお祝いに奢らせて。」
「ん。ありがとう。」
「じゃあさっそく」
「「いただきます」」
ネリネから受け取った串焼きを食べた。
「んぐっ!」
熱かった。確かに出来立てだって言ってた。
「ふーふー」
少し冷ましてから食べると、口のなかいっぱいに美味しさが広がった。
フォレストウルフの肉は脂がのっていて、とても食べごたえがある。
しかし、串に刺して焼いてるため、余分な脂が落ちて食べやすかった。
精霊の国では基本植物からなる物しか食べない。
初めて食べた肉の味は忘れられないものとった。友達と一緒に食べたことも。
どうやら夢中で食べていたらしい。
気づくとリリーもネリネも全て食べ終わっていた。
「「ごちそうさまでした。」」
「ネリネ、美味しかった! 連れてきてくれてありがとう!」
「それはよかったわ。お腹もふくれたことだし、次はどこに行く?」
「冒険に出るために防具とかほしいかな。」
「じゃあ武器屋ね。こっちよ。」
リリーはネリネに手を引かれて武器屋に向かった。




