お昼の集い
なんだかんだで時間は過ぎていき、お昼休みの時間になった。
僕の学校には購買がないため、昼食は自分で弁当を持ってくるか、小さながら経営している学食に行くかで大体分かれている。僕は普段ならコンビニでパンを買ってくるのだが、今日はあいにく時間が無く昼を準備していなかった。
「俺も今日弁当なし。学食行くべ?」
奏間が誘ってくれたので、ついていくことにしよう。
学食に着くと生徒はそこそこにいた。
「俺、席確保しとくからカレーうどん大盛りよろしく!」
そう、奏間が言うと早足で人ごみをかき分けて席に向かった。僕はしょうがないので注文待ちの列に加わるのだった。
「えーーと・・・カレーうどん大盛り一つと・・・ラーメン並み一つで・・・」
「あと!牛丼大盛りとミニラーメンください!!」
僕が注文し終わるか否かのタイミングで、マナミが後ろから声をかけてきた。
「タクが学食なんて珍しいね!!」
「おまえ太るぞ? つか金払え」
「ちぇー」と悔しそうに素直に可愛らしい財布からお金をだし自分の分を渡してきた。
「今日、遅刻しそ・・・いや、遅刻だったからコンビニ行けなかったんだよ・・・」
「うへー、遅刻したんだ!?だっせぇのー!」
「けけけ」と笑いながら大きなお盆に昼食を乗せて後ろをついてくる。僕たちはそれから奏間が手を振って「おーい!」と叫んでいたので、席を簡単に見つけ出し、何故か三人分用意された椅子に座るのだった。
「よくマナミが一緒にいるってわかったな」
「まなみはいつも学食だもんな!」
「そそ!やっぱりご飯は出来たてだよ!!」
それからくだらない話をしながら昼食をとっていた時にまなみがふと何かを思い出したかのように
「そーいえば、あの転校生可愛い子だったね! ・・・タク隣で嬉しいでしょ?」
にんまりと笑って話しかけてきた。
「うーん?よくわかんね。まともに顔見てないし。つかなんか僕、嫌われてるっぽいんだよねー……」
ハハハと笑って答えたが、なんであんな目で見たのか少し胸につかえていた。寝顔見て笑ったくらいであんな顔をするだろうか?
「まぁーほらあれだ、僕ってあんま好かれてないし!基本女子から!」
気を取り直す意味を込めて自虐してみた
「そんなことないし……」
マナミが気をつかってフォローしてくれたが何だか嬉しくてつい顔が緩んでしまう。いかんいかん、僕が自虐したのにこれじゃただのかまってチャンだ。
「ハハハ、そういえばさっきタクに言おうとしたことなんだけど・・・ ほら、転校生の朝の事」
僕たちの微妙な空気をかき分けて奏間が話し掛けてきた。
「あー、なんか頭おかしいって話だっけ?」
「いや……そんなひどい事俺言わないんだけど?」
「で? 変なその転校生がなんだって?」
「むー、なんか釈然としないんだけど。 まぁいいや! 朝のホームルームでの事なんだけど――」
奏間が食べ終わったカレーうどんの器に箸を綺麗に並べてゆっくりと話し出した。