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無自覚だけど世界最高の男  作者: かめごろう
第1章 覚醒と覚悟
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8話 オーダーメイド

もう8話です!どうぞ今後もよろしくお願いします!

 カイン達5人はサラナ山のアイアンリザードを求めて探索中である。

 そして、現在はホワイトファングの”群れ”と戦っていた!


 「ヒロとスズは右の4体を引き付けてくれっ!!エルは2人のサポートを、俺とティアで左の3体をやるっ!!」


 「「「「おうっ(はいっ)!」」」」


 元々昨夜から、ホワイトファングをかる予定だったのだが、思いのほか数が多かった。

 

 (数が多過ぎるな…。この足場では自由に動けないし、一体ずつ確実に仕留めるか。)


 「ティアっ!俺が魔法で拘束するから、左の奴から一体ずつ倒していくぞっ!!」


 「はいっ!!」


 カインはホワイトファングから、バックステップで少し距離を取り魔法を放つ。


 「[アイスロック]」


 3体のホワイトファングの足元が凍る。突然動きが止まってしまったことにより、ホワイトファング達は動揺している。

 その隙をついて、カインとティアが1番左のホワイトファングへと狙いを定める。

 カインは、腰から右手で”片手剣”を抜いた。直ぐにホワイトファングへと詰め寄る。


 「[フレイムスラッシュ]。」「[ホーリーソード]。」


 カインが、火系統の中級闘技の[フレイムスラッシュ]を使用する。これは剣自体が燃えるのではなく、斬った対象に対して傷口から炎を発生させるものだ。

 ティアは、光系統の中級魔法の[ホーリーソード]を発動させる。ティアの周りに、白く光る剣の形をした、魔力の塊が5本発生し、ホワイトファングへと急速に向かって行く…。


 「ブッブルルルルルルルっ!!」


 ホワイトファングの傷口から炎が吹き出る。そして、追い打ちをかけるように光の剣が身体に刺さる。ホワイトファングはそのまま大きく悲鳴を上げた。

 そして、息絶える…。


 「よし、他の2体もこの調子で倒していくぞっ!」


 「はいっ!!」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「ふぅ、思いのほか時間がかかったなぁ…。皆、大丈夫?」


 カインは、全てのホワイトファングを倒し解体を終えて、エルミナ達に話しかけた。


 「うん、なんとかなったけどかなり手こずったね。カイ兄は上手く動けているけど、私は雪に足を取られて思うように動けなかったよ…。」


 「あぁ…。なんか、いつもより体力使う感じかな?なんかもうヘトヘトだぜ…。」


 前衛のスズとヒロは、なかなか思うように動けないらしい。

 元々山で傾斜になってる上に、雪があるので平地と比べると全く思うように動けないはずだ。


 「雪が邪魔だから、俺は移動する前に火系統の闘気を足に溜めて周りの雪を溶かしているからね。そのまま闘気を爆発させれば移動手段にも使えるし、一石二鳥ってやつかな。」


 「カイ兄…足だけに闘気を溜めるとか…。私はまだ、そんな器用な事出来ないよ…しかも戦闘中にするって…。」


 「まぁカイだからなぁ…。闘気操作とかなりの集中力がないと無理だよな。はぁ…俺も要修行だなぁ。」


 前衛3人が話していると、後衛の2人も話に入ってきた。


 「みんな、お疲れ様っ!私達はそこまで早く動かないけど、足場の確保は大変だよ…。いざという時に、回避出来無かったら困るしね。」


 「そうだね、私もまだまだ上手く連携出来ないし。やっぱりあまり実戦はして来なかったから、皆に追い付くのはまだまだ時間がかかりそうだよ…。」


 ティアは、今まで訓練はしても実戦はして来なかったらしい。それで、実戦の良い機会だと思い一緒にパーティを組んで討伐を提案したのだ。


 「………さっきから、というかずっと気になっていたんだけど…。

  3人のその武器って珍しいものだよね?」


 ティアは、3人の刀を興味深そうに見ている。


 「あぁ、これは俺の両親の故郷の武器だよ。刀って言うんだけど、ここら辺じゃ確かにあまり見ないなぁ。」


 「そうだね。元々刀術も、私の両親から習っていたものだからね。でも、珍しいのかな?カイ兄は”刀も”使っているよね。」


 「この刀はメリル親方に作ってもらったもので、めいは【小烏丸】だよ。ちなみにAランクの刀。」


 この小烏丸は、前に名匠メリルがぶっ倒れた時に貰った刀である。この刀は闘気との親和性が良く、瞬発的な闘技でも使用しやすい。

 元々カインは、刀術をヒロの親から習っていた。しかし、刀は持っていなかったので使う機会が無かった。

 だが、最近刀を入手してからは、よく使うようになっている。ちなみに、カインが刀を使用する時は左手である。


 武具もマジックアイテムにもランクが存在している。E、D、C、B、A、S、SS、SSSである。現在の技術で作り出せるものは最高ランクSのものであり、それ以上となると古代級、神代級の品だ。なかなか手に入るものではない。


 「ふーん…。カインくんは片手剣と刀を使い分けてるけど、なんか理由でもあるの?」


 ここで、ティアからの新たな疑問である。


 「まぁ、それぞれに分けて極めているって感じかな。刀術は左手、剣術は右手で、それぞれの型を片方の手に集中させているからね。だから両手で両方を、っていうのは無理かな。

 それに、片方空いた手で魔法を放つこともしているからね。」


 「なるほどね。カインくんのスタイルは多数あるって感じかな。」


 「カイの武器は、片手剣の方もミスリルで出来ていて、Bランクものだから羨ましいぜ!俺なんか親父にまだ早いって言われて、Cランクの量産のみって誓約があるからなぁ…。オーダーメイド欲しい…。」


 「奥伝のカイ兄と違って、兄貴と私はまだ中伝なんだから、まだ早いでしょっ!闘技も中級までしか使えないし、まず己を磨く事から始めなさいっ!!」


 「相変わらずスズは真面目だなぁ…。わかったよっ!!直ぐに奥伝、皆伝と来て、そのまま極伝まで行ってやるぜっ!!!待ってろオーダーメイドっ!!!」


 「ヒロ…。奥伝はともかく、皆伝、極伝までいったらオーダーメイドどころじゃ無いと思う…。何故最終目標がそこなんだよ…。」

 

 カインはかなり呆れている…。

 スズは完全に放置してエルミナとティアと談笑している。


 「うぉぉぉっーーー!!オーダーメイドォオオーーっ!!」


 「ば、ばかっ!!そんなに叫んだら魔物が…。」


 ダダダダダダっ!!!

 多くのモンスターを引き連れるヒロであった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 サラナ山中腹にて…。

 

 「サラナ山って、神獣が暮らしているって言ってたけど本当なのかなぁ?」


 エルミナは街で聞いていたある噂について気になったみたいだ。


 「うーん、どうかな?実際魔物から助けてもらったり、遭難した時に導いてもらったりしたって言ってたけど、その人は殆んど意識が無かったみたいなんだよね。」


 カインも噂については聞いている。確かに、この山は特別な力が働いているようにも感じるが、神獣かどうかは良く分からない。


 「まぁ、普通に通るだけなら問題ないね。…。そろそろアイアンリザードの生息域に入ってもおかしくないと思うんだけど…。」


 早朝から登りはじめて、そろそろ昼を迎える時間帯。アイアンリザードの目撃報告のあった場所はもうすぐである。

 すると…。


 「あっ!!あそこの洞窟じゃないか?よしっ!!偵察は俺に任せろっ!!!」


 ヒロは走って洞窟へと向かおうとしたが。


 「待てオーダーメイドっ!!何か様子がおかしい…。」


 カインは洞窟の奥から変な気配を感じている…。 

 先程から魔物の数が急に少なくなったと思っていたが、なにか関係があるのだろうか。

 

 「ちょ、俺の名前は「「「「オーダーメイド。」」」」って、ちがぁーーーーーうっ!!!!」


 馬鹿にはお仕置きが必要なのだ。

 

 慎重に洞窟の中へ入っていく5人。

 その中には…。


 「な、何だっ!!あれはっ!!!」


 ヒロが思わず叫んだ!

 確かに目的のアイアンリザードではあるが、聞いていた話と違うのである。そして、感じて来る威圧感が尋常ではない。

 本来のアイアンリザードの鱗は灰色なのだが…。


 「黒いアイアンリザード…。異常種か…。」

 

いよいよアイアンリザードと対峙する!


読んで頂きありがとうございます!

出来れば感想と評価の方もよろしくお願いします┏○ペコッ

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