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無自覚だけど世界最高の男  作者: かめごろう
第3章 ギルド革命
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60話 ランキング戦第一次予選〔2〕

レインとしての戦闘…。

 「では、Aブロックのランカー達によるランキング戦の第一次予選を開始しますっ!!」


 ついに始まったランキング戦Aブロックの第一次予選。Aブロックのランカー達が一斉に動き始める。


 「うおぉーーっ!!」「くたばれぇぇーっ!!」「当たらねぇーよっ!!」「喰らいなさいっ!!」「[ファイアソード]っ!!」「へっ!その程度でっ!!」「あ、あぶねぇっ!!」


 それぞれのランカー達が近くにいる者と交戦を始めている。

 

 ヒュンッ!!!ゴォォンッ!!!

 ドガーンッ!!!シュンシュンッ!!!

 

 高速で動きながら様々な戦闘を行っているランカー達。


 ゴォォォッ!!ビュンビュンッ!!

 

 もちろん選ばれて出場している者達なので非常にレベルの高い戦いだ。

 しかし…。


 「おおっ!さすがランカー達ですっ!!物凄い動きで中々目で追いきれませんっ!!

  ですが…。」


 Aブロックのランカー達の戦いをみて興奮している司会の男だが、1つ腑に落ちないことがあった。


 「みんなレイン君を避けているわね。」


 ジェリカが愉快そうな顔をしながら、司会の男の言葉に続けて発言をした。


 (おいこら…。なんで誰も俺に向かって来ない…。)


 1人呆然と立ち尽くした状態のカイン。

 そう、Aブロックのランカー達が一斉に戦いを始めたのだが誰一人としてカインに向けて攻撃をしていないのだ。

 徒党を組んで『覇神』に挑んでくると予想していた者も多かったが、実際は誰一人としてその行動をしたランカーはいなかった。


 なぜなら…。


 (うおぉーーっ!!覇神がこっち見てるっ!!)(こ、怖えぇっ!!)(目が合ったら殺られるっ!!)(レ、レイン様…かっこいい。)(まず、覇神は無視して生き残る事だけを考えないと…。)


 白熱したバトルを繰り広げているAブロックのランカー達だったが、殆どの者は内心カインの事が気になって仕方なかった。

 しかし、実力者揃いのランカー達は己との差をはっきりと理解していた為、徒党を組んでもエレメントを顕現出来ない状態で、しかも即席では勝てないと分かっていたのである。


 (はぁ…。俺は舐められてるのか?)


 いつでも倒せるから放置されてると勘違いするカイン。『覇神』とまで呼ばれても、自分が人外の存在であるという自覚は全く無いらしい…。


 (仕方ない…こっちから仕掛けるか…。)


 カインは、やや不本意ながらも動く事を決めた。


 「おおっと!!!完全に放置されていたレイン選手でしたが、ここで自分から向かっていくようですっ!!!」


 司会の男が嬉しそうに大きな声を出した。


 「ふふっ…。レイン君の戦闘がようやく見られるわね。」


 ジェリカも妖艶な笑みを浮かべながらカイン見ながら楽しそうにしている。


 一方で、Aブロックのランカー達は…。


 ザワザワッ!!ザワザワッ!!


 「く、来るぞっ!!!」「まじかよっ!!!こっちには来ないでくれっ!!!」「だ、だがここで奴を倒せば…。」「バカッ!!おまえもランカーなら実力差くらい分かるだろぅ!!」「せめて、エレメントを顕現出来れば…。」「ダメだ…。おわった…。」


 各ギルド支部から選ばれたランカーだがエレメントを顕現出来ない素の身体能力で、バカみたいに全ての身体能力が超人級な『覇神』を相手に出来ると考えている者はいなかった。


 (さて…。レインとしての戦い方を見せてやるか。)


 そんなランカー達のなげきはお構い無しで、非常にやる気に満ちあふれているカイン。

 カインとレインを別として認識してもらう為に戦闘スタイルを剣と刀の二刀流を変えて、全く別なものへとしているのだ。


 カインがレインとして扱う武器は…。


 「おおっ!!出ましたぁっ!!!『覇神』だけが扱う超古代兵器をレイン選手が”何もない空間”から出現させましたっ!!!」


 動きを見せたカインを見ながら興奮している司会の男。

 噂で聞いてはいたが、実際に超古代兵器である魔導拳銃を直接見られたことが嬉しいようだ。


 「ふーん…。あれが噂になってたレイン君の扱う武器の魔導拳銃ね。超古代兵器で現在では失われた技術で作られた物のはず…。

  いったい何処で手に入れたのかしら…。」


 少し考えるような素振りを見ながら発言するジェリカ。現在では記録にしか残っていない物なので、どうやって入手したのか非常に興味を持っているようだ。


 「う、うおぉぉぉーーっ!!」


 カインの1番近くにいたランカーの1人が何を思ったのか、突然叫びながらカインへと攻撃を仕掛けていった。

 武器を抜いたカインのプレッシャーに負けて、焦って動いてしまったようだが…。


 キュルルルルッ!!


 カインが右手で持っている真紅の魔導拳銃が紅く光始めた。どうやら魔力を魔導拳銃に充填しているようだ。

 そして…。


 ギュオオンッ!!


 真紅の魔導拳銃の銃口から直径50cmはあるレーザーが超高速で発射された。


 「なっ!!」


 突然光りだした魔導拳銃に驚くランカー。そのまま着弾して下半身を削り取るように身体が焼かれていく。


 「ぎゃぁぁっ!!」


 そして、超高熱をおびた光の線は一直線にカインに襲い掛かったランカーを貫いたまま…。


 「ぐわぁぁー!っ!!」「ひ、光がっ!!」「ぎゃぁぁーっ!!」「うおぉーーっ!!」「な、なんで俺まっ!!」「た、助けてくれぇっ!!」


 さらにそのランカーの後方にいた者達まで巻き込んでいく。

 カインの放った一撃により、回避した者もいたが直線上にいた実力者揃いのランカー達の中で20人を一気に戦闘不能に追いやる事になった…。


 「……こ、これは凄いっ!!レイン選手が一瞬で放った超古代兵器の一撃により、多くのランカー達が一気に倒れましたぁぁあーーっ!!」


 まさかの光景に唖然としていた司会の男だったが、ふと我に返って非常に興奮した様子で大声を出した。


 「…………凄い威力とスピード。レイン君が一瞬で魔力を魔導拳銃に込めたようだけどその量が極大ね。

  上級魔法が30回は発動出来るだけの魔力を必要とするなんて…超古代兵器だけあって誰にでも使える物じゃないわね。

  それも惜しげもなく使用するなんて…彼、人外なほどの魔力量を持ってるわ…。」


 初めて見た魔導拳銃の威力に感心しながらも、きちんと解説していくジェリカ。


 (…やっぱり対人に向けて使用するには過剰な威力だ。あまり魔力を込める必要は無さそうだな。)


 カインは自分の右手で持っている真紅の魔導拳銃を見ながら思案した。

 レインの髪色の同じこの魔導拳銃は、カインが神樹の素材を使用して製作した物で名は『カラミティ』。レイバトリオから貰った古代書を見ながら面白そうという理由だけで作ったSSSランク級の超古代兵器である。

 魔力を込める量によって威力、攻撃範囲、速度を自由に調整する事が出来るが常人には扱い切れない程極大な魔力を消費するので、世界一と断言出来るほど魔力量の多いカインにしか扱えない武器でもある。


 (だが、今の攻撃を避けた者も少なからず存在している。やっぱり気を抜かずに行かないとな…。)

 

 カインは辺りを見渡しながら警戒を怠らない。

 先ほどカインが放った魔導拳銃の一撃を回避した者も存在している。第一次予選といっても各ギルドから選ばれたランカーなので、やっぱり中には強者も混ざっているようだ。


 (本来のスタイルと違ってまた魔導拳銃には慣れていない…。その隙を上位のランカーに突かれないようにしないとな…。)


 一撃で20名ものランカーを戦闘不能にしたカインだったが、全く油断した様子も無いようだ。

 そして、次の標的へ向かってゆっくりと歩き始めた…。

 

 「離れるとヤバイっ!!」「接近戦なら行けるっ!!」「打たれる前に攻撃するんだっ!!」「う、うおぉーーっ!!」「俺がアイツを倒せばっ!!」


 カインの放った魔導拳銃の一撃に呆然としていたランカー達だったが、カインが歩み始めると我に返った。

 先ほどの攻撃を見てカインが遠距離攻撃をしてくるという先入観により、接近戦なら対抗出来ると思ってしまったようだ。


 「おおっ!!複数のランカー達が一斉にレイン選手へと総攻撃を開始しましたっ!!」


 その光景を見ていた司会の男が叫んでいるが…。


 「はぁ…。さっきの攻撃を見て、彼らはレイン君がなんと呼ばれているか忘れてしまったようね。なぜ『覇神』と呼ばれているのかを…ね。」


 少し呆れたような感じでカインに向かっていくランカー達を見ながら発言するジェリカ。

 『覇神』…それはごく一部だけが優れているだけじゃ呼ばれない、全てにおいて超絶した存在…。


 「接近戦か…。相手になってやるよ。」

忙しくて中々話が進まず申し訳ありません。長い目で見てもらったら幸いです(;•̀ω•́)


次回、Aブロックの生き残り…。


読んで頂きありがとう御座いました┏○ペコッ

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誤字脱字などのご指摘がありましたらお願いします´ •ω• )ノ

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