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49話 姫咲さんと木登り
「普ー! こっちこっちー! 早くー!」
「木の上ですか。早く、って登って来いって事ですか」
「こんなのひとっ跳びだよー!」
「……貴女はそうでしょうね。ちょっと待ってて下さい」
「普ー! がんばー!」
「……ほっ! うーん、よっ!」
「もう少しだ普ー!」
「ここに捕まって……こう!」
「到着ー! 普おっ疲れー!」
「本当に疲れましたよ」
「でも苦労の後に観れる景色は格別だろう?」
「……そんなに高いところでもないですけどね。ま、貴女と一緒ならそうですね」
「うんうん! そうだよね! じゃあ次はあっちの15m位のヤツいってみよーかー!」
「今、せっかくいい感じで締めたつもりだったんですけど」