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196話 姫咲さんとボクシング
「普ー! ボクシングって楽しいな!」
「『楽しいな』って、ボクシング始めたんですか? 姫咲さん」
「うん! 家族内でちょっとだけだけど! やっぱり身体を動かす事は私に合ってるみたいだ!」
「それは良かったですね。しかし姫咲さんと相対したお相手、可哀想ではないですかね? というか病院送りで済めば良いほうな気がしますが」
「大丈夫だよー! 私はリングのロープの係だから!」
「……は?」
「いやー、ロープが無かったからさ! 枠の中で闘ってる家族が、枠から出そうになったら瞬時に回り込んでロープ代わりに止めるの!」
「ああ、柔らかいから衝撃吸収には適していますもんね」