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165話 姫咲さんと乾燥肌
「おや普、その指の絆創膏、どうしたんだ?」
「ああこれですか。冬は乾燥肌になりやすくて、昨日肌が割れて血が出てたので絆創膏貼ったんですよ姫咲さん」
「乾燥肌?」
「ええ、寒いときや季節の変わり目なんかはなる時がありますね」
「ふーん? 私はそんなのなった事ないぞ?」
「そういえば姫咲さん、いつもお肌みっずみずしいですね。何か秘訣とかあるんですか?」
「うーん、意識した事ないけど……あ、アレかなー」
「アレとは?」
「なんか家族曰く、私と長時間一緒にいるとすぐクタクタになるっていうから、私、他人の生気吸っているのかも。その時私は元気だし」
「それはただの気疲れ、でしょうね。非常によくわかります」