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反逆者達の舞踏会  作者: 久遠
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居間にて

「いいですか。私には人々を救う力がある。が、この力は信じる人にしか効果がないのです」

 テレビの向こうから、独特の声と例の言葉が聞こえてきた。

 最近、毎日のようにこの男がテレビに出ている。一昔前までは美男と美少女(と世間からはもてはやされているが俺からするとこいつらのどこが美男、美少女なのかと言いたい)のグループが歌を歌っていた(歌の上手さならネット上で自分の歌声を投稿している人の方が遥かに上手いと思う)。やっといなくなってくれたか、と思っていたら、今度はインチキ魔術師か。こんなんだからテレビ離れは進むんだよ。

 最近は視聴率もあまり良くない。たまに視聴率が高い番組もあるが、それはほとんどスポーツ番組である。この前のサッカーはあまり興味の無かった俺でも熱中した試合だった。

「何があってもこんなのには騙されるなよ。こいつのやってる事はインチキだからな……オウムみたいなのはもう懲り懲りだ」

 注意しなくてもわかってるよ。爺さん。

「なんであのバカはこんなのに……」

 爺さんの気持ちは良く分かる。俺も爺さんの立場なら、そう思うに違いない。

 あの日以来俺の親父はこの家に帰ってきていない。

 あの時までは親父を尊敬していた。

 あの場所で親父が俺と爺さんに言ったことは忘れない。


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