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閑話 壱
大きくなったら、あの子の側にずっといられると思ってた。
父様が、そう言ったから。
あの子がずっと側にいてくれたなら、孤独にならずにすむと思ったんだ。
だから、鍛錬も修練も頑張ってきた。
父様のお役に立ちたかった。
あの子をすべての事から守りたかった。
どうして、側にいてくれないんだろう。
僕の側で笑っていてくれたなら、それだけでよかったのに。
どうして、僕は今、一人なんだろう。
父様は、どうしてあの子を手に入れろなんて言ったんだろう。
僕の色とあの子の色が混じり合えば、
一族の悲願が叶うって、そう言ったから。
頬を叩かれても、腹を蹴られても、
あの子の笑顔だけを思って、必死だったのに。
どうして、ここにいないのーー?




