表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

指で作るスマホ

作者: つばさ
掲載日:2025/11/15

 認められたい、認められたい。最初にもらった「いいね」がどれだけ嬉しかったか。

 どんどんと大きくなる、「認められたい」。頭の中の誰かが私に囁く。それって、なんの意味があるの? でもやめられない。だって、私の「認められたい」を一瞬で癒してくれるから。

 ある日、「認められたい」が飽和して弾けた。もう、高いカフェ代、払えない。

 虚構で貼り付けた写真たちの中に、本当の私って、どこにいるの?


 SNS、もうやめよう。

 そう決意して1日。料理の写真撮ってたら、この写真をどうしてもSNSにあげたい。つい投稿してしまった。やめられない。そうだ。料理、もうやめよう。

 そう決意して1日。カフェの写真を撮る。自慢したい。ここのカフェ本当に美味しかったし、みんなに共有しなきゃ。投稿ボタンを押す。まって、みんなって、誰だよ。やめられない。そうだ、写真、もうやめよう。


 そうして私は写真を撮りたい時、自分の指で四角をつくって、「カシャ」というようにした。外から見たらだいぶ変人だろう。でも、こうしなきゃもうやめられなくなっていた。空の色が綺麗な時、カシャ。カフェの新しい新商品、カシャ。クリスマスのイルミネーション、カシャ。

 

 あ、ツリーの下で手を繋いでる恋人。実際に撮ったらダメだろうけど、指で作ったスマホなら撮ってもいいかも。カシャ。

 彼氏と目が合う。あ、やばい。ほんとすみません。そう思ったら、ピースしてくれた。あ、綺麗。私は徐々に四角を大きくしていく。ああ、クリスマスだなあ。素敵。私は近くに寄って話しかける。

「あの、どこにもあげないので写真撮っていいですか? お二人がとても綺麗なので」

 あ、そっか。私、写真撮るの好きだったんだ。「認められたい」を捨てて、残ったもの、大切にしよう。

 2人は笑顔で承諾してくれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ