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ポンコツ女神達の多忙なる日常!〜勇者ではないので、お構いなく〜  作者: 白ゐ眠子
第四章・変化が無い事が一番楽だよね?

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第104話 手段は選ばないと。

 早速だが、用意した神魔体の魔導書を御爺様と伯父が読み込み理解した。

 そして王宮内に存在している練習世界へと移動して、揃って宿っていた。


「ここまで精密なのか?」

「素晴らしいな!」


 というか王宮内に移動していたのね⦅封印されているからね⦆代替なのね。


『練習世界が無いと新神研修なんて出来ないもんな』

『王宮で活動する神達もここで色々学ぶもんね』


 御爺様と伯父は早速、神力魔力変換を行い、簡単な魔法を放っていた。


「こ、これは!? 凄い!」

「ふ、普段通りの、力が使えるだとぉ!」

「タイムラグが一切存在しない?」

「一瞬で魔法が行使出来るとは!」

「「久しぶりに楽しくなったぞ!」」


 大興奮だね⦅半裸というのはいただけないけど⦆深愛(ミア)達も復活か。

 ルゥちゃんは恥ずかしいのか端で裸になり⦅実況すんな!⦆用意して宿ってきた。


「は? 普段との差が全然感じられない? 何これ、凄すぎる!」

『でしょ? 私達も宿って』

『そうだね』

『『『……』』』


 ルゥちゃんも御爺様達と一緒に攻撃魔法をバンバン撃っている。


(これは積層結界で身を護っていないと誤爆を喰らっていたかも)


 当然、直前で語ったアプリ機能の試用も行った。


「先ず、カメラを起動して未来視に変更。右端にある黒い矢印に軽く触れて」

「「「ふむふむ」」」

「あとは画面を正面に向けながらクルッと三百六十度、一周して……ん?」

「どうかしたの?」

「何か映ったのか?」

「もし居たなら言ってくれ。滅する故」

「分かりました」


 直後、画面の中央に黒い矢印が点滅して現れ、真横に出現時刻を表記した。

 ちょ、ちょっと? 空気読み過ぎじゃない? そんなに滅して欲しいの?

 私は矢印を表示したままルゥちゃんへと問いかけた。


「この方角、何があるの?」

「この方角は……新神達が研修中ね」

「研修中? それって産まれたばかりの?」

「ええ。各家から預かっている子息子女ね」


 つまり、将来的な戦力って事よね? ティルは除く⦅ぐすん⦆泣くな泣くな。

 私は矢印の方角に向かって歩みを進め、木々を避けつつ目的地へと向かった。

 御爺様達も背後から付いてきているね。実依(マイ)が殿⦅任せて!⦆任せた。

 目的地へ到着すると矢印の明滅が消えて黒い円へと置き換わる。


「このまま、円が小さくなる場所を探して」

「「「ごくり」」」


 生唾ゴックンって⦅緊張ものよ!⦆そうだけどね。


「小さくなったら黒い点へ……案の定、吹き出しが表示されたね」

「「「吹き出し?」」」

「黒い四角かな? そこに文字が記されているのだけど」


 その文字を読むと⦅空気読み過ぎ!⦆本当だよ。


「出現時刻は三分後、正面の木がある地点の空間を突き破って現れるよ!」

「「何だとぉ!」」


 これは時空神の権能持ちが絡んでいるよね。

 カウントダウンを開始すると空間に亀裂が入り始めた。


「「なっ!」」

「やっぱりかぁ。今のうちに周囲を覆っておくかな。深愛(ミア)?」

「準備完了!」

「速いね?」

「当然でしょ!」


 私と深愛(ミア)は出現位置の周囲に神聖力の結界を多重展開した。

 主に邪神の逃げ道を塞ぐ目的でね⦅良くやった!⦆褒められた!

 後は出現まで待つだけかな?


「これは管理神器に問題があるね」

「ええ。それしか考えられないわ」

「仮に明覚華(アザカ)叔母さんが以前使っていた神器と同じなら?」

「確実に脆弱性があるよ。父さんの世界と母さんの以前の神器にもあったし」

「私達が以前使っていた管理神器にもありましたもんね」

「あれって誰が最初に創って、都度更新していたのかな?」


 なんて各々に思った事を口にするとルゥちゃんが頬を引き攣らせて教えてくれた。


「議長だけど?」

「「「「ふぁ?」」」」


 議長? あの出自不明な? あー、そうか。

 四番扉が管理世界の最初だから、皆が同じ神器を利用していたのね。

 母さんにせよ、父さんにせよ、議長提供の神器を疑いも無く使っていたと。


「そっかぁ。最速記録保持者だから全員が信用して利用したと」

「「「最速記録保持者?」」」


 おや? 御爺様達もこの言葉に疑問を持ったの?

 ルゥちゃんも?⦅どういう意味?⦆そこからか。

 私と実依(マイ)達は目配せして順番に語った。


「最速で管理世界を創った」

「最速で管理世界が壊れた」

「だから最速記録保持者?」

「「そのうえ至上最悪の邪神災害で永久封印された四番扉の神ときた」」

「「「!」」」


 主な理由は深愛(ミア)達が語った。


「明らかに邪神共が出張る大穴があると、普段から示しているのにね?」

「邪神災害が起きた際に使っていた穴だらけの管理神器。完全に穴埋めされているならともかく、穴埋めされていない品を提供されるとか裏切りどころの話ではないですよ。それこそ提供された毛糸パンツを疑いもなく穿き、解れている事に気づかず風が吹いてスカートが捲れ綺麗な腰周りを晒す、ルゥさんで例えると理解は容易いかと」

「わたしぃ?! それは嫌!」


 仁菜(ニナ)の例え上手いね!⦅どうも!⦆誰かの経験だろうか?


「それは深愛(ミア)の経験ですね。戦地に居た女主人から渡されて」

「やめて!? 私の黒歴史を晒さないで?!」

「「「ああ、晒したんだ」」」


 例えで脱線したけど、そろそろ出現するよ。

 空間に亀裂がバリバリバリと発生して大穴が開いた。


「「「「来た!」」」」

「「「!?」」」


 蠢く、澱みが、ジワジワと、真っ黒い空間から、這い出てくる。


「こうやって見るとスライム? 黒い奴」

「スライムだね。最弱の黒い奴」

「稀に最強のスライムも居ますが。赤い奴」

「触手、キモっ!」


 事前に神聖力の結界で覆っているから私達は意外と余裕だった。


「「邪神さん、こんにちは!」」

『!?』


 笑顔から真顔に戻って手を振った。


「「そして、さようなら!」」

『グヮー!』


 周囲の結界を圧縮するように邪神を閉じ込め消し去った。

 御爺様に任せるつもりだったけど神器の件で動揺していたから仕方ないよね?


「反応があったから中位かな?」

「鑑定したら中位でしたね」

「最初は上位かと思ったけど」

「まだ手下しか訪れていないか」

「「「……」」」


 御爺様達、大丈夫?⦅……⦆返事がない。



 ◇ ◇ ◇



 その後の私達はルゥちゃんの案内で練習世界の管理室を訪れた。

 管理している職員達からは怪訝な様子で見られたが無視した。

 だって中央に置かれている物が古い神器だったから。

 大変見覚えのある、大きな問題を抱えた管理神器だ。

 私達はルゥちゃんから一時的な権限を貰い受け、


「空間の穴が、ひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ……数えきれないよ?」

「空間の穴?」

「邪神の動きを把握する魔法を展開して……ウジャウジャ、居るし」

「「「邪神!?」」」

「何処から流れてきてるの? これ? 見た限り、一カ所に集中してるけど」

「見えている?」

「追尾してみようか。流れから」

「「追尾!?」」


 一匹の邪神に目印を与えて流れを読み解くと驚きの結果が現れた。

 職員の反応が少々ウザいけど、仕方ないよね。


「王宮の中に通じている? 次は王宮地図を重ねて」

「これって? 地下牢?」

「神核封印の間だね。今、ここを使っているのは?」

「あ! 議長よ! 御爺様が確保して封じているわ」


 それを聞いた私は神核封印の間の様子を〈遠視〉で眺めつつ、管理神器上へと展開した邪神の動きを把握する魔法を一時付与してみた。


「議長……真っ黒。一時期の至音(シオン)姉さんみたい」

「ま、真っ黒?」

「あー、そうきたか」

「つまり、利用されていたと?」

「これは過去視する必要があるね。そうそう、眩しくなるけど、ごめんなさいね?」

「「「まぶしく?」」」

「神聖力最大で過去視開始っと!」

「「「うわぁ!?」」」


 見える者が相手だと今の私ってテカテカしてるよね。

 管理室には見える者しか居ないのだけど。神だし。


「相変わらず、眩しいわね。はい、サングラス」

「助かるわ。瞼を閉じていても突き刺さるわね」

「本当に眩しいね」

「ですね」

「放出中の深愛(ミア)も結構眩しいけどね」

「同類だから仕方ないわよ!」


 ところでティルは? 同類も同然だけど。

 あ、居た。存在感無さすぎでは?


「ま、眩しすぎる」


 一人で床に突っ伏していた。

 神装の隙間から、ティルのティルが見えているけど、いいの?

 思考を読んだのか、ゴソゴソと戻しているティルだった。


「見るなぁ!」


 これは仕方ない。過去視をしているけど相当昔だからね。

 遡る時間が無駄に長くて他の事に意識を割くしかないの。


「京の手前か……いや、長生きだ」

「でも、父さんが京だから長生きでも若い方だね?」

「だね。そういえば母さんは垓だけど伯父様って幾つだっけ?」

「母さんより上ですからね? お幾つなのでしょう?」

「確か、御爺様が極だから……溝だと思うよ」

「結構、長生きですね。私達は可愛い方と」

「地味にアスティ叔母様の年齢を明かしているし」

「「「「「アスティ王女殿下!?」」」」」

「「「「どうも、息女です」」」」

「「「「「御息女?!」」」」」


 見た目年齢十六才でも、実年齢はね⦅芋をボコボコ落とすわよ!⦆ごめんなさい!

 過去視を実施して四番扉を据え付けるカラクリまで見えちゃった!


「気の長い話だぁ……でも、長期的な弱体化としては成功してるか」


 本当に、やる事がエグいね⦅酷いわね。私達も騙された側と⦆うん。


「何が見えたの?」

「出自不明の時点でアウト判定だよ」

「「「「はい?」」」」

「親がね? 親玉だったんだよ」

「「「「ふぁ?」」」」

「記憶を消して誘導したと言えばいいかな」


 皆、騙された。本当に小狡い策ばかり労するね。

 だが、ここで詳細を語ると御爺様の立場が危うくなるので控えておいた。

 だって、驚いている職員達の中から退出しようと試みる者達が居るから。


深愛(ミア)、光って!」

「は? あ、うん」

「「「今度は隣から!」」」

「ティルも今日だけは全開放出して」

「え? あ、うん」

「「「床からもぉ!」」」


 それならば眷属共の逃げ道を塞ぐに限る。

 ティルの放出でもって王宮全体を覆う神聖力の結界が展開された。

 議長の神核は展開直後に崩壊し、眷属に染められた職員も次々と倒れた。

 本来、神聖力を浴びても神核は崩壊⦅崩壊!⦆しない。

 神核が崩壊した時点で獅子身中の虫だと分かるよね?




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