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試験課題の変更

 「良いところに帰ってきたリリィ。」

 「え、はい。神様ぁ。実はぁ…そのぉ…」


 「お主らの課題じゃが、変更させてくれぬかのう。」と突然話を切り出す神様。

 「へ?神様、何故ですか?せっかく勇者のスキルを持つ魂を持つ人間、見つけたのに~!」


 リリィはパニックになった。


 「ほう。ほう。見つけたのか。それは良かった。じゃがな、肝心の魔王なんじゃが、つまらぬ事故で勝手に死によった。」

 「へ?」

 「本当にくだらないのじゃ。あの魔王は無敵のスキルを持っとるのは知っとるな。それで敵に殺されれることはない。それこそ勇者でもない限り奴は殺せん。ところがじゃ魔王軍と激突した人族連合の軍隊を軽々壊滅させ人族連合の残した食糧で宴会しておったさいに、のどに餅を詰まらせて死によった。誰から攻撃されたわけでもないからのう。奴の無敵のスキルは発動せんかったのじゃろ。」

 「はぁ。」


 「でじゃ、ここからが問題じゃ。奴め、おぬし等が行っておる世界に転生しよった。凶悪な力と邪悪な心を持ったままな。」

 「た、大変じゃないですかぁ!」


 「そうなのじゃ。そこでじゃ、お主らの課題は転生した魔王を見つ出すことに変更する。

 良いか、無理はするな。奴には無敵のスキルがある。我ら天界の力を持ってもかすり傷ひとつ付けられん。」


 そこまで言うと、一呼吸おいて続ける。

 「いや、まてよ。勇者の魂を持った人間を見つけたのであれば、その者の勇者のスキルなら倒せるはずじゃ。倒せるなら倒してもかまわん。」

 「は、はい。」

 「他の受験者にも使いを出した。一人でやらんでもよい。時間はあまりないかもしれんからの。協力して見つけ出した場合でも協力した者全員合格じゃ。頼むぞ。」

 「は、はい。」


 「そうじゃ、悪魔として生まれたものの理はちゃんと果たすのじゃぞ。」

 「え、名前を知られてしまったこともご存じなのですかぁ?」

 「はっ。はっ。はっ。お主の魂に隷属した相手が刻まれておるでな。」と神様は豪快に笑った。



 そのころ、敬は…


 お金はあるので、会社は辞めよう。あんなブラック企業に未練はない。

 「もしもし、桧山です。○○部長お願いします。」

 「おい、桧山、どうした!無断欠席なんてしやがって。お前の仕事、溜まってるんだぞ!どうする気だ!!」

 「あ、部長。会社を辞めさせていただきます。」

 「え、ちょっと待て、桧山!」

 「ツー…」

 がんがん電話が掛かってきたが無視だ。

 退職金?どうせそんなものは雀の涙ほどしかでないんだろ?いまさらいらないよ。溜まりまくっていた有給消化だ。

 最近はメールで退職するケースもあるって聞く。電話しただけましだ。


 ふぅ。


 とりあえずリリィが神様への報告から帰って来るまでは危ないから外出はしない方がいいな。

 あ、そうだ、俺が外出するとリリィもついてくるよな。リリィをあの格好で外出させるわけにはいかないから、ネット通販で服を買っておこう。


 俺は、ネット通販サイトで女性物の服を物色する。


 ん…いろいろありすぎてわからん。そもそも女物のサイズがわからん。

 しかたがない、男女共用で最低限外出しておかしくない程度の服をサイズ違いで数着買っておこう。

 後はリリィが帰って来てから一緒に買いに行こう。お金はあるしな…。

 し、下着か…これもいるよな…。サ、サイズ、どうしよう。わからない。ええい!片っ端から買っちゃえ!


 ドキドキしながら翌日配送で注文した。

ここから一日一話づつ投稿します。

1月1日に完結できる予定です。

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