元気な赤ん坊
続編になります。
…天界にて。
「リリィよ、エルよ、魔王を倒したのはよくやってくれた。だが、その魂を連れてこねばまた転生してしまうぞ。」
「あちゃ~。申し訳ありません。」
「わたくしたちとしたことが。」
「まぁ、良い。そこまで言っておらんかったわしの落ち度じゃ。二人とも試験は合格とする。明日からでも死神になれるがどうする?」
「あの~大変申し訳ありません。もうしばらくは下界にいさせてください。」
「わたくしもお願いいたします。」
「そうか、そうか。では二人とも、気のすむまで下界で過ごしてくるが良い。あと、おぬしらと一緒に魔王を倒した者たちも功績を認め、寿命を延ばしておく。」
「ありがとうございますぅ。」「ありがとうございます。」
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「啓ちゃ~ん。べろべろばー」
「おぎゃーおぎゃー」
「ほら友里、泣いちゃたじゃない。悪魔がべろべろばーなんてしても怖いだけよ。ね~。啓介坊ちゃん。」
「おぎゃーおぎゃー」
「啓介、啓介、どうした?お腹空いたのかい?」
「違いますよ、ご主人様。おねしょよね~、啓ちゃん。どれどれ、お姉さんに見せてごらん。ウキウキ。」
「友里、なに啓介坊ちゃんのおちんちん拝もうとしてるのよ!英里お姉さんが替えてあげますね~。」
「おぎゃーおぎゃー」
「友里お姉ちゃん、英里お姉ちゃん。ダメよ、けいちゃんのお姉ちゃんはメイなの!」
「おぎゃーおぎゃー」
「もう。けいちゃんも芽衣も友里さんも英里さんも、啓介の奪い合いしないでください。
はい。はい。まずはおっぱいからでしゅね~。啓ちゃん」
啓介が生まれてから俺たちの生活は啓介中心になった。なんと言っても啓介は元気がいい。
お腹が空いたら号泣し、おねしょしたら号泣し、むずがゆいと号泣し、夜中に目覚めると号泣する。
その他にも、お風呂に入れたり、なんやかんやで我が家は大騒ぎだ。
夜は夜で夜泣き当番を順番に決めて、夜泣き当番を除く4人でしてから寝ている。
あ、俺は夜泣き当番は免除された。
「赤ちゃんのお世話って大変なんだな。」
「そうよ~。啓ちゃんのおかあさんにも感謝しなさいよ~。」
「そうだな。後で電話しとくよ。麻衣ちゃんの話してもいい?」
「ん~。わたし、啓ちゃんのおかあさんにも合わせる顔ないから…」
「大丈夫だよ。俺がそばにいるから。」
「もうちょっと、時間を頂戴。」
「ねぇ、ねぇ、お母さん。メイが生まれた時も、大変だった?」
「メイは女の子だったからもうちょっとおとなしかったわね。
でも啓介はみんながお世話してくれるけど、メイの時はお世話するのが私とおばあちゃんだけだったから大変だったのよぉ。
それにしても、男の子ってやっぱり元気ね。」
「あん。けいちゃん、おっぱい触っちゃいやん。メイはまだおっぱいでないよ~。」
「さすがご主人様の子ですねぇ。おっぱい大好きみたい。あん。」
「ちょっと啓介坊ちゃん、わたくしのおっぱいには興味を示さないってどういうことですの?」
「まぁ、まぁ、英里。赤ん坊には英里のの良さが判らないんだよ。俺は英里のも好きだよ。」