某国の侵攻
俺と麻衣ちゃんが剣術の訓練をし、俺の勇者のスキルの方もなんとなく使えるような気がするようになって、芽衣ちゃんも魔法を使いこなせるようになったころ、某国は北の隣国に侵攻した。
某国は北の隣国とは長らく休戦中ではあるが、停戦には至ってなく、元々は革命の混乱に乗じて北の隣国が侵入したのが始まりだった。
北の隣国は長距離ミサイル攻撃の一点豪華主義で、空軍、海軍はたいしたことはない。しかし陸軍の兵数は某国の何倍もあった。
戦いは数だよ、兄貴ってか?
なぜ、某国がそんな北の隣国に攻め入ることができたのか?
それは某国に侵入した北の隣国の陸軍が一斉に寝返ったからだ。
そして、あっという間に北の隣国の首都を陥落させ、占領した。
そして息着く暇もなく、侵攻方向を反転させ、俺たちが住む国の某国に隣接する○島に攻め入った。
○島には、すでに革命時に避難してきた某国人が大勢いた。その避難民が隠し持っていた武器で一斉蜂起、それに呼応する形で某国の軍隊が攻めてきた。
俺たちは急いで○島の最寄りの都市に向かった。
その都市では○島から逃げてきた避難民であふれかえっており、さらにそこから逃げ出そうとする人たちでごった返していた。
「まずいわね。これじゃ○島や某国に渡れないわ。」
ウーーーーーー!
なんだこのサイレンは?
「ただいま、某国の戦闘機がこちらに向かっております。自衛隊が迎撃にでておりますが、万が一に備え避難してください。」
はるか彼方の海上で何かが爆発したような煙が見える。
「しかたがないですね~ぇ。ご主人様、麻衣ちゃん、芽衣ちゃん、わたしと英里につかまってください~!」
俺が友里、麻衣ちゃんと芽衣ちゃんが英里につかまると、2人は背中の羽を羽ばたかせ飛びあがった。
パタパタパタ
道中、某国側と思われる戦闘機の墜落を交わしながら島へ渡る。
「ふぅ~。生身の体を運ぶのは重たいですぅ。」
山がちな○島に上陸すると、限られた平野部はまさに阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられていた。
逃げ遅れた人たちは、男や老人、子供なら撃ち殺され、若い女性は裸にして犯してから刺し殺される。
「地獄でも、こんなことにはなってないですぅ。」
友里が異次元収納から日本刀を二本とりだし、俺と麻衣ちゃんに渡す。
芽衣ちゃんにはこの日のために用意しておいた魔法のロッド(玩具)だ。
俺たちは島にいた某国軍軍人の手足の骨を砕き、動きを封じ、そして追い返した。
機関銃?そんなもの刀で跳ね返してやった。
今宵の斬鉄剣は一味違うぞ!
当該地域と推測される場所の出身の方、申し訳ありません。
地理条件が似ているかもしれませんが、あくまで仮想の地域です。